製造工程別評価

半導体デバイスは、ウェハ製造から始まり、洗浄、研磨、成膜、露光、現像、エッチングを繰り返し、その後、ダイシング、ボンディング、モールディングすることで製造されます。
半導体の製造工程は、上記を繰り返すことで数百~千工程程度あると言われており、次の工程に不具合品を回さないことが重要になります。そのためには、各工程における検査だけでなく、各工程で使用する材料も管理する必要があります。 ここでは、各工程別における様々な分析例をご紹介します。

製造工程別評価(半導体)

評価に使用される装置

製造工程での評価項目と各評価項目で使用される装置をご紹介します。

製造工程 評価大項目 評価中項目 装置
ウェハ製造 表面観察 表面粗さ、及び電気特性の評価 SPM、OLS
元素の定性、定量、および化学結合状態の解析 XPS
非破壊検査 樹脂の境界面のボイド、エッチピットの観察 X線CT
異物検査 微小異物の評価 FTIR / ラマン
高速撮影 破壊過程の評価 HPV
露光・現象 光学特性 光感度、均一性や膜厚の評価 UV
表面観察 レジスト膜の凹凸、粗さや膜の均一性など評価 SPM、OLS
質量分析 化学増幅レジストの組成分析やベース樹脂の共重合評価 LCMS
低分子の合成確認や不純物分析 GCMS
エッチング・成膜 ガス分析 不純物や有機化合物の分析 GCGCMS
プロセスガス中の微量成分の評価 FTIR(ガスセル)
表面観察 エッチング後の微細構造の観察 SPM、OLS
高速撮影 エッチング時のプラズマ挙動の観察 HPV
洗浄 異物検査 ウェハ表面に残留する微量の有機物や不純物検査 UV
液体分析 組成分析 HPLC
全有機炭素計 排水、純水、超純水の管理 TOC
平坦化 粒度分布 研磨剤、CMPスラリー中の粗大粒子評価 DAI
動的画像解析法によるナノ粒子評価 SALD
粗大粒子の分離検出、エマルションの分級分析 FFF(遠心フィールドフローフラクショネーション)
質量分析 CMPスラリー中の微量成分や不純物同定 LCMS
表面活性剤の高分子構造解析 MALDI
微小圧縮試験 研磨剤の硬さ、弾性率、塑性変形特性評価 MCT
電極形成 液体分析 めっき液中の添加剤分析 HPLC
めっき液中の無機物管理 AAICP
シロキサンの定量分析 LCMSGCMS
ダイシング 物性試験 ダイシングテープ等の粘着性評価 オートグラフ
ボンディング 組成分析 樹脂中ハロゲンの分析 HPLC(燃焼イオンクロ)
物性試験 金属極細線の引張強度試験 オートグラフ