
SPM-8100FM
薄膜の断面を形状観察することは,表面を観察する以上に興味のあることといえます。先ず,断面から膜厚を知ることはその目的の第一でしょう。次に,ベースとなる基板との界面の状態,あるいは,複数の薄膜層間の界面の状態や層内の粒状性などがあります。さらに,異種薄膜との層間接着や拡散性を知る上で,断面観察は重要な観察手法と言うことができます。しかし,従来は,断面やエッジ部の観察において,微小探針を使用したSPMは,探針が折れたり,エッジ部での制御が難しく困難とされ,ほとんど利用されていませんでした。 そこで,今回,走査型プローブ顕微鏡(Scanning ProbeMicroscope:SPM)を用いて薄膜断面の観察を行い,充分可能であることを,データを添えてご紹介いたします。断面観察には,サンプリングから測定までいくつかのノウハウが必要ですが,併せてご紹介いたします。 試料としては,Si基板上にSi酸化膜や有機膜を形成したものと,ガラス基板上にITO膜(透明導電膜)を結晶成長させたものを取り上げました。
2021.03.28
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