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はじめに

シリコンウェハ(以下 Si ウェハ)は、半導体デバイスの主要な材料として、電子産業分野において最も重要な素材です。Si ウェハは、ケイ素(Si)の単結晶インゴットをスライスした薄板に、研磨や熱処理などの工程を施し製造されます。 近年、フラッシュメモリや LSI などの半導体デバイスの需要は爆発的に増加しており、増え続ける需要を満たすために、製造工程においてもスループットの向上が求められています。Si ウェハについては、ウェハ1枚当たりの素子製造個数を増やすために、ウェハの大口径化が進んでおり、スループットの向上、コストダウンに大きく寄与しました。 しかしながら、最近の Si ウェハは、口径がφ300 mm に達しているのに対して、板厚は 1 mm 以下しかなく、硬く脆いSi ウェハのハンドリングには細心の注意が必要です。 ハンドリング技術の向上のためには、Si ウェハが破壊に至るまでのウェハ表面のひずみの大きさや分布を正確に知ることが必要ですが、Siウェハの破壊は高速であり、従来の手法では十分な情報を得られませんでした。 ここでは、高速度ビデオカメラ HPVTM-X2(以下、HPV-X2)を2台使用して、2方向からSiウェハの破壊を観察することで、3D-DIC解析*1によりSiウェハの高速変形の可視化を行った事例を紹介します。

2021.07.30

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