島津微小圧縮試験機MCT-W500による砥粒(研磨剤)の圧縮試験

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はじめに

ラッピング(lapping)とは、図1に示すとおり工作物をそれよりも軟質材料からなるラップ(lap)に押しつけ、両者の間に砥粒(研磨剤)や工作液を介在させながら相対運動をおこなわせることによって、工作物表面の凸部からごく微量の切りくずを選択的に削り取って寸法精度の高い、滑らかな仕上面を得る加工法です。ブロックゲージを初めとするゲージ類、レンズ、プリズム、オプチカルフラットなどの光学部品、さらに水晶、半導体結晶、セラミックスなどの電子材料の加工に広く利用されています。ラッピング条件の一つであるラップ圧力は、高くなるほど最初の能率は高いですが、目つぶれ(砥粒の先端が過度に摩滅・平坦化すること)を起こし次第に能率が悪くなります。また、速度を速くすると砥粒の破砕も早くなり、工作物端面にダレが生じやすくなります。したがって、砥粒の圧縮強度を考慮して、ラップ圧力および速度を設定することが重要になります。ここでは、砥粒(研磨剤)の圧縮試験をし、強度測定をした事例について紹介します。

2021.03.28

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