TNについて
全有機体炭素計(TOC)
TN入門
TNとは何か
全窒素(TN:Total Nitrogen)とは、水の中に含まれる「窒素成分の総量」を示す指標です。
この数値を見ることで、水がどれくらい汚れているか(栄養分が多いか)を評価できます。
なぜTNが重要か
窒素は植物や藻の栄養になります。
そのため水中のTNが多いと、
- 藻類が増えすぎる(富栄養化)
- 水質悪化
- 悪臭や環境問題につながる
といった問題につながります。そのため、TNは水質汚染の指標のひとつとして利用されています。
TNの種類
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全窒素(TN:Total Nitrogen)は水中に存在する窒素化合物の総量であり、有機態窒素と無機態窒素に分類されます。さらに、有機態窒素はタンパク質やアミノ酸などに含まれる窒素で、無機態窒素は硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、アンモニア態窒素に分けられます。
一方、前章のTOCは、試料に含まれる有機物の量を全炭素量として測定することで、水がどれだけ有機物で汚れているか評価する指標です。

TN測定原理
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TOC-Lに全窒素ユニット(TNM-L)を組み合わせることで、水中の全窒素(TN)を720℃接触熱分解ー化学発光法(ケミルミ法)により測定します。
まず、試料は約720℃に加熱された燃焼管に導入され、試料中の窒素成分はすべて分解されて一酸化窒素(NO)に変換されます。このとき、キャリアガスとしての高純度空気由来の窒素(N₂)成分は反応せず、測定対象にはなりません。このNOを含むキャリアガスが除湿器で冷却された後、化学発光検出器へ送られます。ここでオゾン(O₃)と反応すると、二酸化窒素(NO₂)が生成され、その一部はエネルギーの高い状態(励起状態)になります。
この励起状態のNO₂が元の状態に戻る際に発する光(化学発光)を測定し、その光の強さから試料中の窒素量を定量します。また、本システムではTOC測定と同時にTN測定が可能であり、水中の有機物(炭素)と窒素成分を同時に評価することができます。

TN測定例
TN測定は、分野ごとに「窒素成分の管理」を目的として、さまざまな用途で活用されています。
環境
排水や河川・海水などの水質管理において、TNは栄養塩の指標として利用され、富栄養化の評価や環境負荷の監視に用いられます。また、TN測定は、土壌やカーボンニュートラルなど、環境分野の研究にも活用されています。
食品・飲料
食品や飲料分野では、TNはタンパク質由来の窒素成分の評価や、製造設備の洗浄状態の確認などに利用されます。
化学
化学プロセスにおいては、原料や製品中の窒素成分の管理や反応状態の把握を目的としてTN測定が活用されます。
医薬
医薬分野では、原薬や製剤中の窒素成分の評価や、生体由来物質の品質管理にTN測定が用いられます。
グリーンエネルギー
微細藻類やバイオマスの研究分野では、炭素と窒素のバランス評価のために、TOCとTNの同時測定が利用されます。