TOC とTN 測定による食品製造設備の洗浄バリデーション

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はじめに

食品製造工場では、製造設備の洗浄後に前の製品が残留していないかを確認し、その量が許容値以下であることを検証する洗浄バリデーションが、品質管理や安全性の確保の観点から重要視されてきています。 食品には有機物のほか、タンパク質やアミノ酸なども含まれますが、有機物は全有機体炭素(TOC)で、窒素化合物であるタンパク質やアミノ酸は全窒素(TN)で濃度を評価することができます。 そこで製造設備を洗浄した後の水に含まれる TOCとTNを測定することにより、設備が適切に洗浄できているかを確認できます。 一般的に食品中のたんぱく質量を測定する方法としてはケルダール法がよく使用されますが、個別の試料ごとに複数の試薬や器具を使用して分解や蒸留などを行うため、人の手による何時間もかかる操作が必要です。 しかし島津全有機体炭素計に熱分解-化学発光方式の全窒素ユニット TNM-L を付加したシステムで測定すると、1回あたり5分程度と迅速に TOCとTN を同時に測定することができ、またオートサンプラを使用すれば複数の試料を自動測定することも可能です。 今回は島津燃焼式全有機体炭素計 TOC-LCPHと全窒素測定ユニットTNM-Lのシステムを使用して、酢を入れた容器を洗浄したときの洗浄水を TOC/TN 測定し、洗浄の効果を確認しましたので紹介します。

2018.04.11

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