装置展示

島津製作所はリチウムイオン電池に関する分析・評価のトータルソリューションを提供します。
対象となる評価項目を選んでください。目的に沿った弊社装置をご紹介します。

物性評価

微小圧縮試験機 | MCTシリーズ

負極材の圧縮試験
  • 負極
  • 活物質
  • 強度評価

近年、負極材にはシリコンや金属酸化物の活用が検討されています。シリコン系負極材は従来の炭素系負極材より理論容量が高く、リチウムイオン電池の高容量化が期待される一方で、充放電に伴い体積膨張が生じやすく、炭素系負極材に比べ電池自体の劣化が早くなるという課題があります。
物理特性の定量評価の一例として、圧縮試験で変形強度*を測定した事例を紹介します。

*変形強度
JIS Z 8844(微小粒子の破壊強度及び変形強度の測定方法)で定義されている強度です。

精密万能試験機 | AGX™-V シリーズ

セパレータの温度による強度特性評価
  • セパレータ
  • 安全性評価
  • 強度評価
  • 寿命評価

セパレータはリチウムイオンが正極・負極間で円滑に移動できる伝導性を確保しつつ、正極と負極が直接接触するのを防ぐ絶縁の役割を果たしています。とくに充電の際などは高温となることから、高温時の機械的強度は安全面で必要な特性です。
セパレータの突き刺し試験と引張試験における強度が、温度変化に対してどのように変化するかを測定した事例をご紹介します。

微小部評価

電子線マイクロアナライザ | EPMA™

正極活物質の微小部の状態分析
  • 正極
  • 活物質
  • 形状評価
  • 元素分布評価
  • 充放電特性評価
  • 化学結合状態評価

近年、リチウムイオン電池の用途は飛躍的に拡大しており、高容量化、長寿命化、低コスト化、安全性向上に向けた研究が盛んに行われています。リチウムイオン電池の主な材料は、正極、負極、セパレータ、電解液に分けられ、なかでも電極の主要構成材料である活物質は性能向上 における重要な要素となっています。
EPMAを使用したリチウムイオン電池の正極活物質の化学結合状態を評価した分析例をご紹介します。

走査型プローブ顕微鏡 | SPM-Nanoa

負極活物質の充電状態評価
  • 活物質
  • 微小部評価
  • 形状評価
  • 物性評価
  • 充放電特性評価
  • In-situ評価

全固体リチウムイオン電池の実用化に向けた課題の1つが電極-固体電解質における界面抵抗の低減です。界面抵抗が大きいことで、界面におけるリチウムイオンの移動度が悪くなり、容量や出力が低下し、高速充放電が行えません。こちらでは、充電した全固体リチウムイオン電池の負極-電解質界面の表面電位を大気非暴露下で測定し、負極活物質の充電状態を評価した事例を紹介します。

走査型プローブ顕微鏡 | SPM-9700HT

負極用バインダーの電解液中形状観察
  • 負極
  • バインダー
  • 電解液
  • 形状評価
  • In-situ評価

Si系負極活物質は、充放電時のLiイオンの挿入・脱離による膨張・収縮が大きく、充放電を繰り返すと割れが起こりやすく寿命が短いという欠点があります。これらの欠点を補うために、均一に分散した硬いバインダーでしっかりと接着・保持させることが重要となります。
実際に電池が動作する電解液中で形状観察・物性測定を実施し、 Si系負極活物質に適したバインダーの検討を行った事例をご紹介します。

3D 測定レーザー顕微鏡 | OLS5100

固体電解質粉末の粒子解析
  • 固体電解質
  • 形状評価
  • 粒子径評価

全固体電池は、正極活物質、固体電解質、負極活物質が原材料粒子を加工した微粒子から成るため、原材料粒子や加工微粒子の大きさや形状評価は重要です。これらの粒子の評価は水分の影響を少なくした状態で行うことが望まれますが、レーザー顕微鏡は、粉体の分散のために水や有機溶媒を使用しなくても粒子の観察と形状評価ができます。

X線光電子分光装置 | AXIS-ULTRAⅡ

固体電解質の深さ方向の化学結合状態分析
  • 固体電解質
  • 元素分布評価
  • 充放電特性評価
  • 化学結合状態評価

リン酸リチウムオキシナイトライド(LiPON)はその電子伝導率の低さ、より高いサイクル耐久性、準備のしやすさから固体の超小型電池に広く用いられています。
X線光電子分光法およびスパッタデプスプロファイリングを使用して、原子層堆積法によって形成された LiPON膜の表面およびバルクの化学的特性を確認した事例をご紹介します。

内部構造評価

マイクロフォーカスX線CT | SMX-225CTHR

電極構造の非破壊観察
  • 正極
  • 負極
  • 安全性評価
  • 不具合評価

X線CT装置は非破壊で内部構造を観察できるため、リチウムイオン電池における不良品の解析、良品/ 不良品の比較、充放電前後の比較、サイクル試験における内部構造の観察に使われ、多くの場合、電池完成品を対象に利用されています。また、部材など微小部の三次元構造観察にも活用されています。
マイクロフォーカスX線CTシステムを用いてリチウムイオン電池の電極部を撮影した事例をご紹介します。

有機・無機成分評価

リチウムイオン電池正極材料向け
化学結合状態解析システム | Xspecia™

正極の高精度な化学結合状態評価
  • 正極
  • 活物質
  • 充放電特性評価
  • 化学結合状態評価

リチウムイオン電池における高容量化、長寿命化、安全性のさらなる向上のためには、リチウムイオンの移動に伴う正極の化学結合状態(価数変化)を正確に評価することが重要です。
Xspeciaは形式価数の異なるMn、Co、Niの各化合物を測定し、それぞれの化学状態の違いを精度良く評価することが可能です。

リチウムイオン電池内部ガス分析システム

内部発生ガスの一斉分析
  • セル
  • 安全性評価
  • 劣化評価

リチウムイオン電池の劣化評価においては、内部に発生したガスの分析が必要です。BID検出器を搭載した高感度ガスクロマトグラフシステムを用いて、電池内部の発生ガスを一斉分析した事例をご紹介します。
本システムでは水素を含む無機ガス類とC3までの低級炭化水素類が一斉に分析できるため、従来必要だったキャリアガス切り替えや複数装置の併用が不要となり、より簡単かつ迅速に測定できます。

イオンクロマトグラフ | HIC-ESP

電解液の新品/劣化品の成分比較
  • 電解液
  • 安全性評価
  • 劣化評価

リチウムイオン電池用電解液に用いられる六ふっ化りん酸リチウムは、電解液中に含まれる微量水分により加水分解されます。この分解により生成するふっ化物イオンは電池性能に影響を与えるため、品質管理工程においては分解物の分析が重要となります。
カラムスイッチングイオンクロマトグラフを構築し、新品試料と加速劣化試験を行った試料を用意し、比較分析した事例をご紹介します。

フーリエ変換赤外分光高度計 | IRSpirit™

グローブボックスシステムによる電解液の測定
  • 電解液
  • 電解質
  • In-situ評価

電池構成要素のハンドリングやキャラクタリゼーションは、水蒸気や酸素の影響を受けない雰囲気下で行うことが好ましいと考えられます。
コンパクトなFTIRであるIRSpiritは、グローブボックス内に設置することができ、低露点・低酸素濃度の高純度アルゴン雰囲気下での電池構成要素の評価を可能にします。

粒子特性評価

粒子径分布測定装置 | SALD™-2300

電極活物質の粒子径測定
  • 負極
  • 活物質
  • 粒子径評価

導電助剤として用いられるカーボンブラックの粒子径や分散/凝集評価は重要です。レーザ回折式粒子径分布測定装置SALD-2300では、散乱光の高感度測定を実現しており、分散処理後の一次粒子からの弱い散乱光であっても信頼性の高い測定を行うことができます。高濃度サンプル測定ユニットを用いることで活物質や導電助剤単体だけでなく、高濃度スラリーも最小限の希釈で測定することができます。

ダイナミック粒子画像解析システム | iSpect DIA-10

正極材料に含まれる粗大粒子の検出
  • 正極
  • 活物質
  • 粒子径評価
  • 形状評価

正極材の粉末材料中にある粗大粒子を検出することで、リチウムイオン電池の性能面および安全性の低下を防ぐことができます。
ダイナミック粒子画像解析システム iSpect DIA-10は、粗大粒子を検出し、異なる粒子形状を画像で確認することができます。

自動比表面積/細孔分布測定装置 | TriStar™

電極活物質粒子の比表面積/細孔分布測定
  • 負極
  • 活物質
  • 充放電特性評価

Tristarはガス吸着法に基づく定容法により比表面積/細孔分布を求める装置です。材料粉末から電極組立品にいたるまで、表面の構造を簡単に比較評価可能です。密度が既知であれば、分散が困難なナノ粒子の粒子径評価にも活用することができます。

熱特性評価

示差走査熱量計 | DSC-60 Plusシリーズ

電極材の熱安定性の評価
  • 正極
  • 活物質
  • 電解液
  • 安全性評価

リチウムイオン電池は過充電などにより、場合によって異常発熱を生じ、発火などのトラブルの恐れがあります。電池の安全性の検討のため各部材の加熱時の挙動の評価が必要です。は充電後の電池より得られた正極活物質と電解液を DSCで測定した結果をご紹介します。

ミクロ,マクロ 熱重量測定装置 | TGA50シリーズ

電極材の水分率測定
  • 正極
  • 負極
  • 活物質
  • 寿命評価

Lリチウムイオン電池は水分を嫌うため、製造段階で部材の水分率の管理が必要です。TGA(熱重量測定装置)を用いて、電極活物質の黒鉛とLiFePO4の水分率を求めた例をご紹介します。

熱機械分析装置 | TMA-60シリーズ

セパレータ加熱時の収縮量測定
  • セパレータ
  • 負極
  • 寿命評価
  • 安全性評価

セパレータは正極と負極の短絡防止に加えて、Liイオンを通す役目を担っており、電池の性能、安全性の上で重要な部材です。一般的に収縮温度が高く、収縮量が小さい方がより安全とされます。
加熱による寸法変化をTMA(熱機械分析)で測定した事例をご紹介します。

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