内部発生ガスの一斉分析/GC

内部発生ガスの一斉分析/GC

リチウムイオン電池(LIB)やリチウムイオンキャパシタ(LIC)の劣化評価においては,内部に発生したガスの分析が必要です。BID検出器を搭載した高感度ガスクロマトグラフシステムを用いて,LIB内部の発生ガスを一斉分析しました(Fig.1)。
本システムでは水素を含む無機ガス類とC3までの低級炭化水素類が一斉に分析できるため,従来必要だったキャリアガス切り替えや複数装置の併用が不要となり,より簡単かつ迅速に測定できました。

Fig.1 容量維持率85%のLIB発生ガスの測定例

Fig.1 容量維持率85%のLIB発生ガスの測定例

分析条件

カラム : 信和化工製 MICROPACKED ST (1mmI.D., 2m)
カラム温度 : 35℃(2.5min) -20℃/min -250℃(0min) -15℃/min -270℃(3.42min)
キャリアガス制御 : 圧力
圧力プログラム : 226.5kPa(2.5min) -15kPa/min -400kPa(3.93min) (He)
注入モード : スプリット(1:10)
注入口温度 : 150℃
検出器温度 : 280℃
放電ガス流量 : 70mL/min.
サンプル注入量 : 50μL

※ガスタイトシリンジを用いてLIBより発生ガスを採取してGCに注入
※O2,N2は注入時の混入ブランクを含む

分析時間の短縮

短いカラムを用いることで,分析時間を短縮することが可能です。ただし,酸素と窒素の分離度は低下しますので,これら2成分の分離が不要な場合に短いカラムを使用できます。

1mカラムを用いて,模擬試料ガスを測定しました(Fig.2)。2mカラムでの分析(Fig.1)では約20分程度要していましたが,1mカラムを用いることで,分析時間を約10分に短縮することができました。

Fig.2 1mカラムでの模擬試料ガスの測定例

Fig.2 1mカラムでの模擬試料ガスの測定例

分析条件

カラム : 信和化工製 MICROPACKED ST (1mmI.D., 1m)
カラム温度 : 35℃(1.0min) -40℃/min -195℃(0min) -25℃/min -250℃(2.8min)
キャリアガス制御 : 圧力
圧力プログラム : 177.9kPa(1.0min) -24.73kPa/min -276.8kPa(0min) -15.41kPa/min -310.7kPa(2.8min) (He)
注入モード : スプリット(1:10)
注入口温度 : 150℃
検出器温度 : 280℃
放電ガス流量 : 50mL/min.
サンプル注入量 : 50μL

※ガスタイトシリンジを用いて模擬試料ガスをGCに注入
※O2,N2は注入時ブランクを含む

Nexis GC-2030

高感度ガスクロマトグラフシステム

BID検出器を搭載した高感度ガスクロマトグラフです。BIDは,誘電体バリア放電プラズマによるイオン化法を用いた汎用型検出器であり,「高感度」,「あらゆる成分を検出」,「長期安定性」を特長としています。

※一種類のカラムで分析できない成分に関しては,カラムを変更して測定する必要があります。
 

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