マイクロプラスチック

大きさ数μm~5 mm程度の微細なプラスチックはマイクロプラスチックと呼ばれ、工業用研磨剤やスクラブ剤などに使用されるプラスチックビーズなどの一次マイクロプラスチックと、プラスチックが環境へ排出され紫外線による劣化や物理的な磨耗で砕けて小さくなった二次マイクロプラスチックに分類されます。

環境中のマイクロプラスチックを生物が誤って摂取してしまうことで、生物体内の摂食器官や消化管の物理的閉塞または損傷を発生させるリスクがあります。さらに、マイクロプラスチック自体に含まれる添加剤(難燃剤、可塑剤、酸化防止剤など)もしくは環境中で付着した有害物質が臓器内で蓄積され、徐々に生物濃縮される“ベクター効果”が発生していると考えられます。これは食物連鎖により人間の健康にも潜在的に影響を及ぼす可能性があります。ただし、現時点では人間への健康リスクについては明らかにされていません。

当社は、プラスチックに適用できる幅広い製品群と分析・計測技術のノウハウを活かし、マイクロプラスチックの各種分析手法に取り組んできました。

マイクロプラスチック分析ソリューションカタログ

様々な角度からの分析が必要なマイクロプラスチック。このたび、当社のラインナップによるソリューションを集めた「マイクロプラスチック分析ソリューションカタログ」を発行しました。
アプリケーションや装置のご紹介など、当社が保有する様々なノウハウを凝縮した一冊です。ぜひ、この機会にご覧ください。

  • マイクロプラスチック概要
  • 分析・計測法の選択フロー
  • アプリケーション集
  • 研究紹介

Movies & Applications

Movies Applications

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分析・計測法の選択フロー

マイクロプラスチックの国際標準の分析法については、現在議論が進められています。例えば、マイクロプラスチックの成分分析を行う場合は、一般的にフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)が使用されます。また、自然界でマイクロプラスチックに吸着した有害物質の分析には、液体クロマトグラフ質量分析計などが適用できます。
このように、マイクロプラスチックの調査・研究を行う場合の分析・計測法は、分析対象により選択肢が異なります。重要なのは、調査・研究目的に最適な分析・計測法を選択することであり、当社は幅広い製品群と多角的な分析アプリケーションを提供しています。

分析・計測法の選択フロー

 

分析例

関連製品

MAP-100

MAP-100マイクロプラスチック自動前処理装置

環境表層水からサンプリングした試料に含まれるマイクロプラスチックを正しく評価するためには、混在する環境夾雑物を除外する適切な前処理が必要です。環境表層水の試料からマイクロプラスチックを抽出するための代表的な前処理法を自動化し、“省力化”、“再現性”、“安全性”を実現する自動前処理装置です。

 

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Plastic Analyzer(フーリエ変換赤外分光光度計プラスチック分析システム)は、熱や紫外線により変性(劣化)したプラスチックの赤外スペクトルを収録した劣化ライブラリを搭載しており、環境中で劣化したプラスチックの分析に効果を発揮します。

 
イオナイザ(除電器)

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プラスチック粒子は帯電しやすく、ピンセットによるピッキング作業が困難になることがあります。
このような時にイオナイザ(除電器)が大変有効です。