示差走査熱量計によるプラスチック混合試料の成分比率測定
DSC(示差走査熱量計)を用いることで,2種類以上のプラスチックが混合している試料の成分比率を求めることができます。
![部分熱量の取り方](/sites/an.shimadzu.co.jp/files/ckeditor/apl/environ/microplastics/maicroplastics04_img01.gif)
部分熱量の取り方
![プラスチック単体と混合試料のDSC曲線](/sites/an.shimadzu.co.jp/files/ckeditor/apl/environ/microplastics/maicroplastics04_img02.gif)
プラスチック単体と混合試料のDSC曲線
混合プラスチック試料を測定すると各成分の融解ピークが近接することがあります。このような場合はピークを左右に分割し部分熱量を計算します。既知量のプラスチックの融解熱量と比較することで,混合試料の成分比率を求めることができます。
自然界で確認されるマイクロプラスチックは,様々な種類のプラスチックが混在しています。DSCによる本手法は,成分の特定だけでなく種類別の分量の情報も取得でき,マイクロプラスチックの分析に活用できます。
関連アプリケーション
![示差走査熱量計(DSC)](/sites/an.shimadzu.co.jp/files/ckeditor/apl/environ/microplastics/microplastics_img15.jpg)
示差走査熱量計(DSC)
一定の熱を与えながら基準物質と試料の温度差を計り,吸熱反応や発熱反応を測定し,高分子材料や金属などの物性評価に使用できます。マイクロプラスチックを測定すると,種類の特定や成分比率を求めることができます。