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無機ガスや炭化水素成分などからなるガスの分析は,あらゆる産業で実施されているガスクロマトグラフ(GC)を代表する分析項目です。ガスの種類や濃度に応じて水素炎イオン化検出器(FID)や熱伝導度検出器(TCD)などを選択して分析することが一般的ですが,バリア放電イオン化検出器(BID) を搭載したガス分析システムはHe(ヘリウム)とNe(ネオン)以外のあらゆる成分を高感度に検出できます。
高感度無機ガス分析システムは,大気の混入を防ぐパージ機構を備えたガスサンプラや,専用のスプリッターを用いて,酸素や窒素など大気中の成分を含む低濃度の無機ガスと低級炭化水素を一斉分析できます。本システムは,優れた汎用性により幅広いガス分析に対応し,ラボの効率化に貢献します。

無機ガス,低級炭化水素ガスの一斉分析

ガスの純度分析や組成分析において,TCDでは難しい濃度域(数ppmオーダー)を分析する場合,従来ではメタナイザーとFIDを組み合わせ,プレカットの機構を搭載した複雑なシステムが必要でした。本システムは適当なカラムをBIDに接続したシンプルな構成で,無機ガス,低級炭化水素ガスの一斉分析を行うことが可能です。

 

各濃度5ppm in He の分析例

 

純ガス中の微量不純物分析

燃料電池に使用される水素燃料に,一酸化炭素などの不純物が含まれていると電池内部の触媒が被毒し触媒性能が低下するため,高純度の水素燃料を必要とします。Nexis GC-2030をベースとした高感度無機ガス分析システムは,2台のBIDを搭載したデュアルラインの構成が可能であり,2本の異なるカラムを接続して幅広い不純物を高感度に,一回の分析で定量することができます。

 

水素中不純物の一斉分析例

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