LCMS-2020 - オプション

シングル四重極質量分析計

デュアルイオンソース DUIS-2020

デュアルイオンソース LCMS-2020+DUIS-2020

 DUIS-2020は,LCMS-2020のデュアルイオンソースオプションです。 デュアルイオンソースは,ESIイオン化とAPCIイオン化を同時に行うもので,どちらのイオン化に適する試料も一度に測定することが可能になります。
 合成品化合物分析など,幅広く未知物質に対するイオン化効率を上げることができます。 製薬会社の創薬合成部門や化成品の合成部門など合成化合物の確認,副生成物の確認等,未知物質の確認に威力を発揮します。
(LCMSsolution Ver.5以降)

デュアルイオンソースの原理・構成

デュアルイオンソース構成図

 デュアルイオンソースは,高極性化合物に有効なイオン化法であるエレクトロスプレーイオン化 ESI )と,主に低・中極性の化合物に適している大気圧化学イオン化 APCI )を同時に行うイオンソースです。 低極性化合物から高極性化合物まで幅広い化合物のイオン化を得意とします。

デュアルイオンソースに送られたサンプルは,ESIプローブでエレクロスプレーイオン化(ESI)されると同時に,その先に設置されたコロナ放電ニードルにより大気圧化学イオン化(APCI)されます。 ESIに適する化合物とAPCIに適する化合物を一度に分析したい場合に有効です。 さらに,DUIS-2020はESI、APCIを切り替える方式でないため,超高速液体クロマトグラフを用いたピーク幅が狭い分析でも,サンプリング点数のロスがなく,信頼性・再現性の高い測定ができます。

 デュアルイオンソースDUIS-2020は,シンプルな構造で,メンテナンスが容易です。 なお,本ソースでは,イオン化プローブとして標準付属のESIプローブを使用します。
 またDUIS-2020は,LCMS-2020用ソフトウェア LCMSsolution によるコントロール,およびデータ処理を行います。

ESI,APCI,ポジティブ,ネガティブ これら全てのイオン化が一度にできます

多様な化合物の一斉分析や未知化合物分析の効率が大幅にアップします

 デュアルイオンソースによる分析例を示します。 リボフラビンはプロトン化分子を与え,ESI で良好なレスポンスが得られますが,APCI ではわずかに検出されるのみです。 チアミンはESI で良好なレスポンスが得られますが,APCI では検出されません。 一方,カルシフェロールは,APCI でプロトン化分子が検出されますが,ESI でのイオン化は十分ではありません。 ここでデュアルイオンソースを用いると,バランスの良いクロマトグラムを得ることが可能です。 また,専用イオンソースと変わらず質の高いスペクトルが得られます。

ESI,APCI,ポジティブ,ネガティブ これら全てのイオン化が一度にできます

DUIS-2020によるMSクロマトグラム

デュアルイオンソースでも質の高いスペクトル

DUIS-2020によるMSスペクトル

 「デュアルイオンソース DUIS-2020」について詳細は,テクニカルレポートNo.35をご参考ください。

 本イオンソースは合成化合物の分子量確認や低極性から高極性の幅広い化合物の一斉分析に適しており,また市販同クラスと比べて高感度(2006年当社調べ)ですが,LCMS-2020 の ESIまたはAPCI標準イオンソースに比べてサンプルにより感度は低下します。 したがって,高感度分析を行われる場合は,試料により標準イオンソースがより好ましいことがあります。

UFLC/LCMS-2020の高速性能を強力にサポート。分析パフォーマンスを最大限に引き出します。

ブラウザ画面

 膨大な数のデータに対する解析は,ブラウザ画面でスピーディに実行。多彩でわかりやすい表示内容が,ストレスのない操作環境を提供します。

ブラウザ画面

データブラウザ

MS,PDA,LCデータの比較

  MS,PDA,LCクロマトグラムの並列表示や重ね描き表示が可能。過去データとの比較も同じように表示できます。また,PDAクロマトグラムのピークのMSスペクトル確認も簡単に行えます。

重ね描き表示

重ね描き表示

並列表示

並列表示

分析条件の最適化

 イオンの透過率を左右する電圧値(DL/Qarray voltage)に対し,それぞれのターゲット化合物に最適な値を自動的にサーチ・設定します。

ターゲットのm/zをSIMテーブルに設定

(1) ターゲットのm/zをSIMテーブルに設定

最適化条件を設定

(2) 最適化条件を設定

各パラメータの結果を表示

(3) 各パラメータの結果を表示

SIMテーブルの作成

(4) SIMテーブルの作成

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最適化

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