LC/MS/MSメソッドパッケージ 細胞培養プロファイリング
LC/MS/MSメソッドパッケージ 細胞培養プロファイリング

- Question
培養上清の多成分一斉分析により培養細胞の詳細な培養プロファイルを測定するプラットフォームはありませんか?
ビタミンなどの微量培地成分とグルコースやアミノ酸を単一のシステムで測定できるプラットフォームはありませんか? - Solution
LCMS-8050と細胞培養プロファイリングメソッドパッケージをご利用ください。
特長 -多種多数にわたる培地成分の一斉分析を迅速かつ手間いらずでおこなえます!-
95成分の一斉分析条件をご提供します
培地成分および細胞からの分泌代謝物を対象としたメソッドで,培地分析プラットフォームとしては最大*の95成分の一斉分析が可能です。この特長が詳細な細胞培養プロファイルの情報取得を可能にします。
*2015年1月当社調べ
17分間で高速一斉分析が可能です
従来はアミノ酸,ビタミン類など各化合物群ごとに分析が実施されてきました。そのため,培地成分の分析は非常に手間のかかるものでした。本メソッドパッケージは培地成分および分泌代謝物を17分間で一斉分析することができるため,分析業務を効率よく進めることができます。
培地分析用にメソッドが最適化されています
ビタミンなどの微量成分は,トリプル四重極型質量分析計の性能を最大限に活かしつつ,グルコース,アミノ酸など高濃度で含まれる成分はシグナルが飽和しないような分析条件が設定されているため,同じバイアルから幅広い培地成分を測定することが可能です。
*より正確な定量結果を得るためには希釈系列を作製する必要があります。
"Ready to Use Method" をご提供します
LC/MS/MS分析において必要となる分離条件の検討や各化合物に対するMSパラメータの最適化など,煩雑な作業をすることなく分析をはじめることができます。
LCMS-8050/8060 に対応しています
細胞培養プロファイリングは,LCMS-8050/8060に対応しており,ビタミンなどの微量培地成分とグルコースやアミノ酸を単一のシステムで測定できます。

DMEMの分析例(超純水で500倍希釈し,1µLを分析)
メソッドパッケージのデータ解析機能が強化されました
LC/MS/MSメソッドパッケージ 細胞培養プロファイリングに多様な解析機能が新たに加わりました。データの代謝マップへの自動貼り付け,化合物量の変化のバーグラフによる比較,時系列変化の折れ線グラフによる表示などを簡単な操作で実施していただけます。 また,相関解析,Volcano Plot,ターゲット化合物の代謝マップへの投影なども可能,ボトルネックとなるデータ解析・可視化の作業が大幅に削減,測定からデータ解析までの操作をスムーズに実施していただけます。
データ解析事例
メソッドパッケージを用いた測定データの代謝マップ上への可視化,化合物量の時系列変化のグラフ表示などを簡便に実施することが可能です。

データ解析用ツール
本メソッドパッケージでは,特定非営利活動法人システム・バイオロジー研究機構(SBI)が中心となり運営する研究用オープンプラットフォーム「GARUDA™」上に公開されているツール(ガジェット)をベースに開発されたデータ解析用ツールを提供しています。
メソッドパッケージで利用可能なデータ解析用ツール

Volcano Plot
t検定(統計的有意差)とfold解析(例:2倍、1/2など平均値の差)を組み合わせた手法で,2群間の差の可視化が可能なツールです。島津製作所が開発のVolcano Plotガジェットがパッケージに組み込まれています。

VANTED
豪州 Monash UniversityによりGARUDAサポートされ,独University of Konstanzが維持するデータ間のネットワークの可視化と解析のためのツールです。代謝物プロファイリングや酵素活性データを代謝マップ上で可視化し,生物学的プロセスの解析をサポートします。

iPath
European Molecular Biology Laboratoryにより開発された多様な代謝パスウェイマップの可視化,データマッピング,カスタマイズを可能とするデータ解析用ツールです。

Cytoscape
Cytoscape Consortiumにより開発された代謝パスウェイの可視化や遺伝子発現プロファイルと関連データの統合などに用いられるバイオインフォマティクス用のツールです。ネットワーク分析,相関の可視化に威力を発揮します。
登録化合物一覧
Internal Standard (内部標準) |
Amino Acid and Derivatives (アミノ酸およびアミノ酸誘導体) |
Vitamins (ビタミン類) |
2-Isopropylmalic acid | 2-Aminoadipic acid 4-Aminobutyric acid 4-Hydroxyproline 5-Glutamylcysteine 5-Oxoproline Alanine Alanyl-glutamine Arginine Asparagine Aspartic acid Citrulline Cystathionine Cysteine Cystine Glutamic acid Glutamine Glutathione Glycine Glycyl-glutamine Histidine Isoleucine Kynurenine Leucine Lysine Methionine Methionine sulfoxide N-Acetylaspartic acid N-Acetylcysteine Ornithine Oxidized glutathione Phenylalanine Pipecolic acid Proline Serine Threonine Tryptophan Tyrosine Valine |
4-Aminobenzoic acid Ascorbic acid Ascorbic acid 2-phosphate Biotin Choline Cyanocobalamin Ergocalciferol Folic acid Folinic acid Lipoic acid Niacinamide Nicotinic acid Pantothenic acid Pyridoxal Pyridoxine Riboflavin Tocopherol acetate |
Sugars(糖類) | ||
Gluconic acid Glucosamine Hexose (Glucose) Sucrose Threonic acid |
||
Nucleic acid associated compounds (核酸関連物質) |
||
Adenine Adenosine Adenosine monophosphate Cytidine Cytidine monophosphate Deoxycytidine Guanine Guanosine Guanosine monophosphate Hypoxanthine Inosine Thymidine Thymine Uracil Uric acid Uridine Xanthine Xanthosine |
||
Antibiotics(抗生物質) | ||
Penicillin G | Others(その他) | |
2-Aminoethanol 2-Ketoisovaleric acid 3-Methyl-2-oxovaleric acid 4-Hydroxyphenyllactic acid Citric acid Ethylenediamine Fumaric acid Glyceric acid Histamine Isocitric acid Lactic acid Malic acid O-Phosphoethanolamine Putrescine Pyruvic acid Succinic acid |
注 意 事 項
1. LabSolutions LCMS は,Ver.5.93 以降が必要です。
2. 本製品に含まれる情報の正確性や,その使用の結果得られる情報の有用性については何らの保証もされないことをあらかじめご了承ください。
3. 本システムで得られる定性及び定量情報は,確認のために標準試料を用いた試験を実施してください。
⇒本メソッドパッケージを使用した応用データ Application News C106「トリプル四重極型LC/MS/MSを用いた哺乳動物細胞の培養上清一斉分析」のご紹介(会員制サイト)
⇒詳細仕様などお問い合わせはこちら

I N F O R M A T I O N
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講習会情報 | LC,LCMS講習会(高速液体クロマトグラフィー,液体クロマトグラフ質量分析法)のご紹介 |
R E F E R E N C E
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HPLC 1. | HPLCで用いる基本用語のはなし | 易 |
HPLC 2. | 続・HPLCで用いる基本用語のはなし | やや難 |
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HPLC 4. | アミノ酸の分析法 | やや難 |
HPLC 5. | 理論段数の計算式 | やや難 |
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HPLC 7. | 試料調製時の定量誤差要因 | 易 |
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HPLC 10. | in the LAB 超高速LCのためのデータ処理パラメータの基本設定 | 易 |
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LC/MS 2. | LC-MSの分析条件について その1「第一選択移動相の基礎」 | 易 |
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