SUPERSCAN™ SS-4000 - 特長
走査電子顕微鏡
Ultimate Imaging with Low Energy Beam
独自設計の2つのIn-Beam検出器により、異なる角度から放出される信号を同時に取得できます。アキシャル検出器は狭い角度の反射電子を検出し、マルチ検出器は中角度の反射電子を検出します。低加速電圧でしか見えない微細な表面特徴を観察することができます。E-T検出器は凹凸状態が分かりやすいSE像が得られ、LE-BSE検出器は凹凸の状態も反映した組成像が得られます。
SS-4000検出器システム

ビーム減速モード(BDM モード)
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試料ステージに負のバイアス電圧(最大-5 keV)を掛けることで加速電圧を減速させることが可能です。低加速電圧でも解像度の高い像観察が可能です。
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メソポーラスシリカ
加速電圧 0.5 keV、In-Beamアキシャル検出器(SE)
Enhanced Real–time Observation
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Wide Field Optics技術により、最低倍率2倍で50 mm以上の視野をリアルタイムでSEMの広域観察できます。従来の走査電子顕微鏡は最低倍率が10倍から20倍で、視野は5 mm~10 mmに限られます。そのため、試料全体のどの場所を観察しているか把握が難しく、効率が悪くなります。SS-4000はリアルタイムで広範囲を観察でき、試料画像との違和感なくスムーズに視野を切り替え可能。試料の傾斜観察にも対応し、操作性と実用性が向上します。
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重畳場型対物レンズと二段の走査コイルにより、非常に広い視野を実現。目的の領域を素早く見つけることができます。
BrightBeam™テクノロジーのコンセプト

エネルギーフィルター機能
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エネルギーフィルタリングと角度フィルタリングは試料の形態情報と組成情報を区別するのに有効な観察法です。BrightBeamカラムでは、その両方が可能です。
In-Beamマルチ検出器は、エネルギーフィルタにより、SE信号とBSE信号の強度を自由に配分することができるので、試料表面の形態情報や組成情報を的確に捉えることができます。 -
In-Beam検出器のフィルター機能を用いて撮影した焼結粉末表面の反射電子像(加速電圧 4.0 keV)
3Dモデルを用いた衝突回避システム
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対象試料やオプションを含む搭載機器を3Dモデル化し、その位置関係をリアルタイムで計算・表示することで、衝突による破損事故を未然に防ぎます。オプションを含む様々な周辺機器に対応しており、多くの機器と組み合わせたシステム構築が可能です。安全にハードウェアの位置調整が行なえます。
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仮想モデルを用いてサンプルとステージの動きを様々な角度から確認することができます。
画像自動調整
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画像の自動調整は高速かつ高精度で行われます。In-Flight Beam TrackingTM技術により、ビームの軌道を正確に最適化して制御します。例えば、非点収差の自動補正機能はわずか4秒で完了し、高精細な画像を表示します。また、低倍率から高倍率まで視野を変える際も、コントラストとブライトネスがリアルタイムで自動調整され、常に最適な明るさを保ちます。これにより、観察が効率的で簡単になります。
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Sensitive Low-Vacuum Imaging
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低真空では電子の散乱が増え信号量が減少します。7 ~ 500 Paの範囲で圧力変更できるMultiVac™テクノロジーと、水蒸気環境で使用できるガス二次電子検出器(GSD)の組合せにより、水蒸気のイオン増幅効果を利用して低真空での詳細な表面観察が可能です。特に伝導性コーティングなしで生体試料、植物試料、食品など、ビームダメージを受けやすい試料の観察に最適です。※)
※) SS-4000 GMU モデルのみ
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