2022.10
微粒子特性評価の新たな挑戦- 粒子サイズ・形状・表面構造の評価など
マイクロメリティックス自動比表面積測定装置
GEMINIは、名称(GEMINI=双子)のとおり、同一形状のセルを2本同時に使用するユニークな動的定圧法を採用し、定容法に比べて高感度検出・迅速測定を実現しています。
独自の双子セルを使用した動的定圧法(容量法に基づく検出法)により、サンプルセル内の目標圧力を維持するようにコントロールしますので、短時間で吸着平衡が得られ、結果としてBET多点法やBET 1点法を用いた比表面積を短時間に測定することができます。
バランスセルとサンプルセルの比較方式ですから、液体窒素液面の変動、セル内温度勾配などの誤差要因が最小限に抑えられます。このため、クリプトンガスを使用しなくても、窒素ガスを使用して0.01m²/gまでの低比表面積測定が可能です。
飽和蒸気圧測定専用ポートを備えており、飽和蒸気圧測定から吸着量測定まで自動で行えます。また、吸着等温線測定中の各ポイントで飽和蒸気圧を測定しますので、多点法比表面積などに使用する正確な相対圧ポイントを得ることができます。
平衡モードとスキャンモードのふたつの測定モードがあり、平衡モードは吸着平衡状態に達するまで待つ高精度測定モードに対し、スキャンモードは擬似平衡状態で目標圧力を取得する簡易測定モードです。測定の目的、必要な精度、測定時間などに応じて測定モードを選択することができます。
測定した吸着等温線の型で、メソポアやマイクロポアの存在の情報が得られます。また、吸着側のメソポア解析も行えます(メソポア解析はp形のみ)。
セルを取付けて測定条件を入力すれば、吸着量の測定からデータの解析まで自動的に行われます。もちろんフリースペース補正も自動です。また、サンプルセルの校正は必要ありません。
WindowsTM 対応のソフトウェアですから、優れた操作性を実現しました。また、すべての計算結果は、表やグラフの形にしてディスプレイやプリンタに出力することができます。また、データの数表部分をExcelTM 形式のファイルに一括変換でき、グラフも拡張メタファイル形式でコピーペーストが可能です。さらに、SPC(Statistical Process Control:統計的工程管理)レポート出力も可能です。
別置き試料前処理装置(フロープレップ060またはバキュプレップ061)、脱ガス処理後の試料セルをシールするプレップシール、ステンレスデュワーなど用意しています。測定目的や試料の性質に応じて最適なユニットを組み合わせることができます。