CI,CI/NCI 測定
未知成分や極微量成分の分析に新たな機能を搭載
CI/NCI付きモデルでは,EI・CI・NCIイオン化法の自動切換が可能です
CI (シーアイ)
CIイオン化法では「分子量」に関する情報を容易に得ることができるため,正確な定性が可能です。
マススペクトルの解析では,まず分子イオンの決定を行います。 分子イオンが決まれば,その後の解析は容易になります。 しかし,EIイオン化法では,分子イオンが検出されない場合や相対強度が弱く確定するのが難しい場合があります。 一方CIイオン化法はEIイオン化法に比べてソフトなイオン化であり,フラグメンテーションが起こりにくいため分子量に関する情報が得られます。
GCMS-QP2020 NXは,最大質量範囲が m/z 1090と大きいため,サッカロースTMS誘導体のような分子量の大きな成分の分子イオンも容易に測定できます(下図)。

サッカロースTMS誘導体(C36H86O11Si8,MW=918のマススペクトル)
EIで分子量イオンを検出できない場合でも,CIでは分子量イオン(+NH4)を検出できます
NCI (エヌシーアイ)
NCI(NICI)イオン化法では塩素系化合物等の電子親和性を持った化学物質を「選択的」に「超高感度」で測定できます。
環境分析では,内分泌撹乱化学物質のように極微量まで計測することが求められています。 また,ストックホルム条約によってモニタリングが実施される難分解性有害汚染物質(POPs)のように,毒性の高い有害汚染物質には塩素系化合物が多数含まれています。 これらの化合物の微量定量にはNCIが最適です。 エストラジオールのように電子親和性のない化合物でも誘導体化により電子親和性基を導入しNCIで高感度測定できます。
10fg β-エストラジオール(SIM)
10fg~1pg 検量線
R^2=0.9999212
R=0.9999606

β-エストラジオールのPFB化とTMS化
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