EDX-7000 医薬品元素不純物分析システム
エネルギー分散型蛍光X線分析装置 EDX-7000 医薬品元素不純物分析システム
医薬品の元素不純物管理について

医薬品分野で,その安全性評価として元素不純物分析が必要とされています。 2014年12月に日米EU三極医薬品承認審査ハーモナイゼーション国際会議(ICH)から「元素不純物ガイドライン」(Q3D)が公開されたことを受け,日本においても「医薬品元素不純物ガイドラインについて」(薬食審査発0930号第4号)が発出され,まずは2017年4月1日以降に承認申請される新製剤に適用されます。
クラス1~クラス3に分類された24元素について,製剤中に残存する量を許容限度内に管理することを求められます。
元素不純物の分析はICP-AES,ICP-MSなどでおこなうのが一般的ですが,化学的な前処理なし・非破壊で様々な元素の定性および定量が可能な 蛍光X線分析装置は,煩雑な前処理を伴うICP-AES,ICP-MSによる分析の代替法として,元素不純物リスクアセスメントの効率化に貢献します。
蛍光X線分析法は,米国薬局方や欧州薬局方において,分析一般手法として採用されている分析手法です。(USP39<735>, Ph.Eur.2.2.37)
元素の分類(24元素)
- クラス1:非常に有害。すべての投与経路で重篤な毒性。
- クラス2:投与経路により程度の差があるが,有毒である。
クラス2A:すべての場合にアセスメントが必要。
クラス2B:工程で意図的に添加される場合にのみ,アセスメントが必要。 - クラス3:経口投与での毒性が低い。その他の投与経路ではアセスメントが必要。
PCEDX Proソフトウェア
分析操作はPCEDX Proソフトウェアからおこないます。簡単な操作で全自動測定がスタート,初めての方でも安心です。検量線法,FP法(ファンダメンタルパラメータ法)はもちろん,薄膜FP法や,バックグラウンドFP法(島津特許)と多彩な定量計算に対応した,高機能なソフトウェアです。

PCEDX Pro ソフトウェア
特長
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有機物に含まれる重元素などは,試料深くから発生した蛍光X線も試料を透過して検出器に到達するため,同じ分析試料であっても試料量(試料深さ)の違いにより蛍光X線の強度が変化します。そこで,管球から照射されたX線が試料に当たって発生する散乱線(バックグラウンド)を用いて内標準補正をおこない,試料深さや形状による定量誤差を補正します。
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EDX-7000で15P以下の軽元素の分析をおこなうには,真空測定ユニットまたはヘリウム置換測定ユニット(いずれもオプション)が必要です。
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X線管球,検出器のいずれも装置下部に搭載される下面照射型の光学系です。分析試料のセッティングは,試料室内の測定エリア(穴の開いている部分)に置くだけです。試料室蓋が完全に閉まらないとX線管球のシャッターが開かない構造となっており,X線が装置外部へ漏洩することはありません。
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測定エリアにそのまま置けない粉体や液体試料の分析の際には,蛍光X線専用のフィルムを貼った試料容器に試料を入れて,フィルム越しに試料にX線を照射し分析をおこないます。
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