EDX-7000 医薬品元素不純物分析システム - 特長

エネルギー分散型蛍光X線分析装置 EDX-7000 医薬品元素不純物分析システム

バックグラウンド内標準補正法の効果

有機物に含まれる重元素などは,試料深くから発生した蛍光X線も試料を透過して検出器に到達するため,同じ分析試料であっても試料量(試料深さ)の違いにより蛍光X線の強度が変化します。そこで,管球から照射されたX線が試料に当たって発生する散乱線(バックグラウンド)を用いて内標準補正をおこない,試料深さや形状による定量誤差を補正します。

同一試料で量を変えた際のプロファイル比較
元素 材質 セルロース
試料量 2.0 g 1.0 g 0.5 g
Cd 内標準補正 なし 10.3(0.9) 7.0(0.8) 5.1(0.6)
内標準補正 あり 9.9(0.9) 10.5(1.1) 10.5(1.3)
Pb 内標準補正 なし 10.5(0.5) 8.9(0.4) 6.2(0.2)
内標準補正 あり 10.0(0.5) 9.3(0.5) 9.8(0.4)
Rh 内標準補正 なし 11.6(0.8) 8.9(0.7) 6.9(0.6)
内標準補正 あり 10.7(0.7) 10.4(0.8) 10.7(1.0)

セルロース粉末試薬に10 µg/gの元素標準液を混合調整した試料の補正有無による定量値への影響

導入時の注意事項
※添加剤や鉱物系など無機成分を多量に含む材料には適用できない可能性があります。導入前に依頼分析などで確認ください。
※重なり補正測定,標準溶液の希釈並びに検量線の作成は附属の分析説明書に従いお客様にて作業いただきます。

検出元素範囲とICH Q3Dガイドライン対象元素

検出元素範囲とICH Q3Dガイドライン対象元素
検出元素範囲とICH Q3Dガイドライン対象元素
  • EDX-7000で15P以下の軽元素の分析をおこなうには,真空測定ユニットまたはヘリウム置換測定ユニット(いずれもオプション)が必要です。
  • (ピンクのマス)は医薬品不純物分析メソッドパッケージ(オプション)で対応できる元素を示しています。

装置構造

X線管球,検出器のいずれも装置下部に搭載される下面照射型の光学系です。分析試料のセッティングは,試料室内の測定エリア(穴の開いている部分)に置くだけです。試料室蓋が完全に閉まらないとX線管球のシャッターが開かない構造となっており,X線が装置外部へ漏洩することはありません。

装置構造

粉体・液体試料のセッティング

測定エリアにそのまま置けない粉体や液体試料の分析の際には,蛍光X線専用のフィルムを貼った試料容器に試料を入れて,フィルム越しに試料にX線を照射し分析をおこないます。

粉体・液体試料のセッティング
{"title":"\u30c0\u30a6\u30f3\u30ed\u30fc\u30c9","description":"\u6700\u65b0\u306e\u30ab\u30bf\u30ed\u30b0\u306a\u3069\u3092\u30c0\u30a6\u30f3\u30ed\u30fc\u30c9\u3067\u304d\u307e\u3059\u3002","source":"product","key":3383,"max":"30","filter_types":["brochures"],"link_title":"View other Downloads","link_url":"","pdf_links":[]}