ICPMS-2030

ICP質量分析計

特長

2つのアシスタント機能によって定量分析を効率化

制御用のソフトウェアに搭載された当社独自の2つのアシスタント機能がユーザーの負担を軽減し,データの信頼性を向上させます。
 例えば,初めての試料の定量分析を行う場合,従来は,同重体イオンや酸化物イオンなどを把握して測定対象元素の最適質量数を選択し,さらに検量線試料濃度を決定するなどの手間がかかっていましたが,「開発アシスタント」機能を使用することにより,ユーザーは未知試料の定性分析を行った結果から測定したい元素を選択するだけで,ソフトウェアが自動で適切な分析条件を設定します。
 また,決まった条件でルーチンの分析を行う場合も,「診断アシスタント」機能が自動でスペクトル干渉の有無を確認し,問題があった場合はその情報を示します。

高い安定性,優れた感度,低干渉を実現する装置設計

新開発のコリジョンセルを始めとする内部機構を最適化したことで,スペクトル干渉を抑えながら優れた感度で分析を行うことができます。また,試料導入部や,イオン化された原子が通過するインターフェイス部はメンテナンス性に優れています。当社のイオンクロマトグラフとの接続も可能であり,幅広い分野でお客様の分析をサポートします。

ミニトーチの採用やEcoモードによるアルゴンガス流量の低減・低ランニングコスト

様々な機能や技術により,低ランニングコストで使用が可能です。プラズマを発生させる本体のトーチ部には,ICP発光分析装置で培った技術を生かして開発した当社独自のミニトーチを採用しており,プラズマを発生させるのに必要なアルゴンガスの流量を抑えています。また,Ecoモードの搭載により,待機時にはアルゴンガスの流量を自動で低減します。加えて,純度99.95%のアルゴンガスでの使用を保証しているため,一般に使用されている99.999%以上の高純度アルゴンガスではなく,比較的低価格な99.99%の工業用アルゴンガスで分析を行うことができます。

当社が認定したエコプロダクツplusです。
省消耗品 当社従来機種比33%削減
小型化:製品重量 当社従来機種比44%削減
    製品容積 当社従来機種比29%削減
 

2つのアシスタント機能があなたの分析をサポート

分析メソッドを簡単に開発する「開発アシスタント」とスペクトル干渉の自動判定を行う「診断アシスタント」により信頼性の高い分析結果が得られます。

通常のメソッド開発の分析の流れ (初めての試料を分析する場合) ICPMS-2030での流れ
試料の調整(試料前処理)  
 
定性分析(全元素)  
 
分析メソッドの作成
・測定元素,質量数の選択(最適質量数)
・内標準元素,質量数の選択(最適質量数)
・検量線濃度範囲の設定
分析メソッドの作成は 開発アシスタントにおまかせ
全元素定性データから,測定元素,内標準元素質量数の選択を自動で行います。
 
検量線試料の調整  
 
測定  
・検量線試料
・未知試料
 
 
測定結果の確認 測定結果の確認は 診断アシスタントにおまかせ
全ての試料に対して,全元素定性データから,測定元素に干渉が発生していないかを自動診断します。

開発アシスタント機能で誰でも簡単に安心して分析メソッドを作成

開発アシスタント

ICPMS-2030でのメソッド作成は,初めて分析する試料でも測定元素と測定したい元素を設定するのみ。代表的な試料の定性分析(全質量数の測定)データから,測定対象元素についての最適質量数,内標準元素の選択,検量線試料の濃度範囲を自動設定します。 

通常のメソッド開発の分析の流れ(初めての試料を分析する場合)   開発アシスタントによる分析メソッドの作成  
試料の調製(試料前処理)   試料の調製(試料前処理)  
   
定性分析(全元素)   定性分析(全元素)  
   
測定対象元素の最適質量数   測定対象元素選択の選択  
(1) 同重体イオン
(2) 酸化物イオン(測定対象質量数の-16の質量数を確認)
(3) 2価物イオン(測定対象質量数の2倍の質量数を確認)
 
開発アシスタントソウフトウェアが
測定元素の最適質量数,内標準元素とその最適質量数,検量線濃度を自動設定
 
 
例:Cdの最適質量数を検討する場合
(1) 質量数リストから質量数を選択→同重体の無い
111 Cdを選択
(2) 111 Cdに干渉する可能性のある酸化物イオン
(111-16=95)のスペクトルを確認
(3) 2価物イオン(111×2)=222のスペクトルを確認
  メソッドの完成 2分  
     
内標準の選択(最適な元素,質量数の選択)   画面イメージ  
内標準元素の条件
  1. 試料中含有量が添加量の1/100以下
  2. 測定元素と質量数が近い
  3. 測定元素とイオン化エネルギーが近い
  4. スペクトル干渉を受けない
  5. 測定元素にスペクトル干渉を与えない
  6. 十分な感度が得られる元素・質量数
   
     
検量線試料の設定      
     
メソッド完成 10分      

診断アシスタント機能で信頼のおける結果を短時間で取得可能

診断アシスタント

診断アシスタントが,全質量数が測定されているデータを用いて,スペクトル干渉の自動診断を実施。決められたメソッドでルーチン分析を行う際でも,スペクトル干渉があればソフトウェアが解析を行い,どのような問題が発生したかを示します。

通常のデータ確認   診断アシスタントによるデータ確認  
測定結果の確認(全試料)  
測定結果の確認(全試料)
 
・測定対象元素だけを測定したときは,他の元素情報が無いので,干渉があったかどうかの判定ができない

・測定対象元素と他の元素のスペクトルが測定されていたときメソッド開発と同様に,測定対象元素に対する干渉を確認
 
診断アシスタントが測定された全試料について,全元素・全質量数データを用い,自動でスペクトル干渉の確認
 
全元素・全質量数データ
全元素・全質量数データ
 
 
 
基本的にすべての試料について 上記の確認   問題発生時はどの試料に どのような問題が発生したかを示します  
   
問題点があればその補正方法を思案   確認作業の終了3分  
  確認作業の終了3分  
確認作業の終了30分    

ガス消費量を低減したミニトーチプラズマで日常のランニングコストを低減

独自開発したミニトーチプラズマは,ランニングコストの低減に加え,アルゴンガス製造に関わるエネルギーの損失を抑える地球に優しいトーチです。

ICP発光分光分析装置で長年培った島津独自のミニトーチは,世界に類を見ない地球にやさしいトーチです。ICP発光分析装置,ICP質量分析装置の最大の難点であるアルゴンガスの消費を,通常の2/3に抑えた11 L/min.のプラズマを生成します。また,分析の待機時にはプラズマのガス流量をさらに半減した5 L/min.のプラズマによるEcoモード運転が作動。再び測定する際は瞬時に分析を開始することができます。「ミニトーチプラズマシステム」は,ランニングコストの低減に加え,アルゴンガス製造に関わるエネルギーの損失を抑えます。

トータルガス流出(L/min)


ランニングコストを低減する3つのポイント

ミニトーチプラズマを採用
ICP-MSの最大の難点は多量のアルゴンガスを消費することです。島津独自のミニトーチプラズマシステムを採用し,従来のプラズマトーチに比べ,アルゴンガス消費量が約2/3(11L/min.)に低減しています。これにより,7m3のアルゴンガスボンベ1本で約10時間の連続運転を可能にしました。

Ecoモード(5L/min.のプラズマ)を搭載
分析の合間はEcoモード(5L/min.のプラズマ)が作動。試料をセット後,即座に分析を再スタートできます。

アルゴンガスの純度は99.95%で十分

従来のような高純度アルゴンガスは必要ありません。純度が低く低価格なアルゴンガス(99.95%)を使用でき,3年で数百万円のコスト削減に貢献します。

高安定・低ランニングコストを実現する装置設計

小型化された真空系

小型化されたスリーステージスプリットフローターボ分子ポンプは,メンテナンス性に優れています。

2次電子増倍管検出器

9桁のダイナミックレンジで,高濃度成分と微量成分を一斉分析します。

軸外しレンズ

コリジョンセルの後方に配置し,ICPからの発光の除去とイオン透過効率を向上させました。

新開発コリジョンセル

新開発のコリジョンセルにより高効率の分子イオン除去と高透過効率による高感度を実現。セルガスはヘリウムだけで,すべての測定が行えます。

新開発インターフェイス

新開発のインターフェイスは,メンテナンス性に優れた構造で,クリーニングの時間を最小限に抑えます。

高安定・フレキシブル「新型高周波電源」

島津は世界で初めてオールソリッドステートの高周波電源を開発し,ICPに搭載したメーカーです。長年の経験に基づいた高効率と安定性を実現したフリーランニング型の高周波電源です。

2016年2月 当社調べ

メンテナンスしやすい試料導入系

「ペルチエ素子冷却サイクロンチャンバー」
試料導入系には高効率の同軸型ネブライザーと,電子冷却サイクロンチャンバーを採用。これにより,高効率で試料の導入を行いながらメモリー効果を少なくすることができ,測定のスループットを向上させることができます。

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