SMCIユニット

GCMS-NXシリーズ用オプション

SMCIとはSolvent mediated chemical ionizationの略称で,GCMSのソフトイオン化用オプションです。 試薬ボトルに入れたメタノールなどの試薬のヘッドスペースガスをGCMSイオン源に導入することでイオン化し,ターゲット成分へのプロトン付加による化学イオン化(CI)を行います。* 従来のCIは可燃性高圧ガスボンベを使用していましたが,SMCIはメタノールやアセトニトリルといった一般的な有機溶媒と窒素またはアルゴンガスを使用するため,安全性が高くランニングコストも低減できます。

*特許出願中

安全で手軽に化学イオン化を実現

メタンやイソブタンといった可燃性高圧ガスボンベを使用しないため安全で設置が容易です。

多くの化合物に対応

メタノールによるSMCIは従来のCI代替法と比べて化合物依存性が低く,従来のCIと同等な結果が得られます。フラグメントの生成が少ないため定性のための有用な情報である分子量の確認が可能です。

特異的な化合物情報を提供

SMCIは分子量だけでなく化合物の構造情報を得ることもできます。例えばTQの場合は試薬にアセトニトリルを使用することで不飽和脂肪酸の二重結合位置の推定が可能になります。

低ランニングコストを実現

高価な試薬ガスが不要になるためランニングコストを80%以上削減できます。

 

SMCIの原理

多くの化合物に対応したCI分析

EIでは高いイオン化エネルギーにより,分子量由来のイオンの確認が難しいケースがあります。ソフトなイオン化法であるSMCIを用いれば,分子量を確認できます。 例えば,Bis(2-ethylhexyl)phthalateはEIでは分子イオンを確認できませんが,SMCIでは確認できます。 また,SMCIは従来のCI代替法と比べて化合物依存性が低く,従来のCIと同等な結果が得られます。

各イオン化法を使用した場合のBi(s 2-ethylhexyl)phthalate( MW:390)のマススペクトル

不飽和脂肪酸の二重結合位置の推定

不飽和脂肪酸の機能性は二重結合位置や分岐の有無によって大きく異なります。SMCIの試薬にアセトニトリルを使用すると,特有の反応イオンが二重結合に選択的に付加します。その付加イオンに対してプロダクトイオンスキャンを行うと,付加した位置を中心にフラグメントが生じるため,不飽和脂肪酸の二重結合位置を推定できます。

 

■対応装置

GCMS-TQ8050 NX,GCMS-TQ8040 NX,GCMS-QP2020 NX

■推奨消耗品

HPLCグレードのメタノールまたはアセトニトリル,窒素またはアルゴンガス(99.99%以上)

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