IRXross
IRXrossを用いた乳酸菌の種/株識別分析
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ユーザーベネフィット
- 拡散反射測定装置とマイクロフォーカスプレートを用いることで効率的に多検体の測定が可能です。 - 本手法における1検体あたりの測定時間は約30秒であり、他手法と比較して短時間で分析作業を進めることができます。 - 本手法は菌以外のサンプルにも適用可能であり、主成分分析やクラスター解析により識別分析を行えます。
はじめに
菌の識別分析は、臨床分野での応用研究、もしくは食品や医薬品の製造工程で品質管理の観点から必要とされるものです。従来手法としては、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR法)やパルスフィールド電気泳動法(PFGE法)がよく使用されていますが、前処理の煩雑さや測定に時間を要するなどの課題を抱えています。 フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)は簡便な操作と測定の速さから、幅広い試料を対象として利用される分析機器で、前述の課題を解決する新たな手法となり得ます。 FTIRで得られる菌の赤外スペクトルには、脂質、多糖類、タンパク質、炭水化物などに由来する情報が含まれるため、同一条件(培地、温度、時間)で培養した菌を対象として、菌種・菌株の識別ができます。 本アプリケーションでは、フーリエ変換赤外分光光度計IRXrossと拡散反射測定装置との組み合わせによる乳酸菌の識別分析をご紹介します。
2023.07.04