UV-1900i Plus - 特長
紫外可視分光光度計
洗練された使いやすさ

「一目で状態がわかる」「一目で使い方がわかる」を実現したUI

表示言語は、8言語(日本語・英語・中国語・スペイン語・ポルトガル語・ドイツ語・フランス語・ロシア語)に対応しています。
UV-1900i Plusの画面UIは、黒ベースの画面に大きくわかりやすいアイコンが配置されているので、装置設定が一目でわかります。直感的な理解を促してくれるので、ユーザーはすぐに操作に慣れることができます。画面遷移も少ない構成となっているため、操作の途中で迷うことはありません。また、新型CPUの採用により応答速度が大幅にアップしました。
多様な測定モード
UV-1900i Plusには6つの基本測定モードがあり、多様な測定に対して最適なソリューションを提供します。
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フォトメトリック
1波長もしくは多波長(最大8波長)での測光値を測定します。
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スペクトル
波長スキャンで試料のスペクトルを測定します。
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定量
標準試料から検量線を作成して未知試料の濃度を算出します。

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カイネティクス
吸光度の時間変化を測定し、その変化率から酵素の活性値を求めます。カイネティクス測定、もしくはレート測定が選択できます。
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タイムコース
指定波長における測光値の経時変化を測定します。
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バイオメソッド
DNAあるいはたんぱく質の濃度を定量します。
※操作画面の背景色は、白も設定可能です。
日々の測定を快適にする機能
補正※2 の実施有無を確認し、未実施の場合にはユーザーにお知らせします。
最後に実施された補正が、これから実行される測定に対して適切でない場合、ユーザーにお知らせします。- 装置の暖機が完了していない場合、測定や100 %T(0 Abs)補正の開始時に、ユーザーにお知らせします。
※1 本機能は、有効/無効の切り替えが可能です。
※2 本機能は、ベースライン補正、オートゼロ補正、セルブランク補正に適用されます。
シャットダウン機能

装置の使用を終了後、もしくは一定時間後に装置をシャットダウンし、スリープ状態にすることが可能です。
スリープ状態にすることで、電力やランプの消費を抑えることができます。
ウェイクアップ機能

スリープ状態の装置を指定時刻に自動で起動できます。
この機能により分析者が暖機を待つ必要がなくなるため、業務時間を最大限、有効活用できます。
スタートアップバリデーション機能

装置の電源投入時、自動で装置の性能確認を行うことができます。※3
より信頼性の高い装置の運用を可能にします。ウェイクアップ機能と組み合わせた実行も可能です。
※3 本機能は、有効/無効の切り替えが可能です。本機能を使用できる性能確認項目は、波長正確さ(D2)、波長繰り返し精度(D2)、分解、ノイズレベル、ベースライン平坦度、ベースライン安定度(ドリフト)、[EP]Control of Wavelength Accuracy (D2)、および [USP] Control of Wavelengths (D2) です。
ネットワーク接続機能
ネットワークを経由したPCへデータ転送が可能になります。
ワイヤレスプリントにより複数台のUVから1台のプリンターへの印刷が可能です。※4
(ネットワーク利用にはルータその他ネットワーク設備が必要です)

※4 ワイヤレス機能を持ったルータが必要です。
※5 オプションの拡張メモリが必要です。ネットワーク経由での制御には対応しておりません。
※6 PictBridge対応プリンターが必要です。
バーコードリーダー&キーボード入力機能
試料名や数値入力に対してバーコードリーダー&キーボードからの入力が可能です。
多検体分析を行う時の試料名入力の省力化や試料取り違え等のヒューマンエラーを防ぎます。※7

※7 バーコードリーダー、キーボードはUSB接続のものをご使用ください。
様々なニーズを満たす高い性能
超高速スキャン
最速29,000 nm/minでスペクトル取得が可能です。短時間の化学反応追跡などに効果を発揮します。UV-1900i Plusでは特定波長における吸光度変化に加えて、短時間でスペクトル取得ができるため、より詳細な挙動を調べることが可能です。
下図は銀ナノ粒子に塩類を加えることによって、粒子が凝集する過程を分析した例です。300~700 nmの波長範囲を超高速スキャンモードで測定しました。400 nmの吸収強度減少および480 nm付近の吸収強度増加に加えて、スペクトルの経時変化を得ることもできます。
低迷光

迷光が多いと、高吸光度領域で直線性が失われます。
UV-1900i Plusは、低迷光の回折格子を採用し、クラス最高0.5 %以下(198 nm)の低迷光を実現しました。紫外域でも1 Abs以上で正確な測定が可能です。高濃度の試料でも正確に定量できます。
図1は200 nmの吸光度で作成した酢酸の検量線です。
相関係数は、0.9998となり、高濃度でも正しい測定値が得られます。
高い再現性・繰り返し精度
測光繰り返し精度が 0.0002 Abs以下(0.5、1.0 Abs)とUV-1800シリーズの5倍に向上しました。この高い測光繰り返し精度によって、測定結果のばらつきが抑えられるため、より正確な定量分析やより低濃度の試料の検出が可能です。
図はカフェインの検量線を273 nmで作成したものです。
検量線は Abs=0.0528 Conc
となり、標準偏差から求まる定量下限値は、UV-1800では0.051 mg/L 注であったところ0.0051 mg/L となりました。
注)定量下限値の求め方の1つに標準偏差の10倍を利用する方法があります。実測値であり保証値ではありません。
No. | ブランク液の吸光度(273 nm) |
1 | -0.00001 |
2 | 0.00001 |
3 | -0.00002 |
4 | 0.00002 |
5 | 0.00001 |
6 | -0.00003 |
7 | 0.00001 |
8 | -0.00004 |
9 | 0.00001 |
10 | 0.00005 |
標準偏差σ | 0.000025 |
図
JP/USP/EPに準拠した装置バリデーション機能
JISの9項目だけでなく、日本薬局方(JP)、米国薬局方(USP)、欧州薬局方(EP)で規定されている検査が可能です。UV-1900i Plusは、各薬局方が求めるハードウェア仕様にも準拠しています。また、検査条件の保存が可能なため、一度条件を保存すれば、都度それを呼び出すだけで簡単に検査を行うことができます。検査結果も保存可能なので、管理性に優れています。
クラス最高レベルの分解1 nm
クラス最高レベルの分解1 nmを達成するとともに、ツェルニー・ターナーマウントの分光器の採用によりコンパクトで明るい光学系を実現しています。USP/EPで求められている波長分解性能を余裕をもってクリアできます。
セキュリティ機能がUP

外部制御に関するセキュリティ機能が追加され、規制対応がより強化されました。
「Administrator」、「Developer」、「Operator」の3段階の権限レベルを、使用ユーザに設定することができます。
PCソフトウェアからのバリデーションにも対応
標準搭載のUVバリデーションソフトウェア(機能限定版)を用いて、JISの9項目および日本薬局方(JP)で規定されている検査が可能です。別途、オプションのUVバリデーションソフトウェア(USP/EP対応版)を追加することで、米国薬局方(USP)および欧州薬局方(EP)で規定されている検査も実施可能になります。
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・検査の結果は印刷できるだけでなくファイルに保存でき、後で呼び出して結果を確認することができます。
・検査条件も定期点検や日常点検ごとにファイルとして保存しておき呼び出して使用できます。 -
・JIS K0115 吸光光度分析通則にある装置の性能表示の確認、並びにJP一般試験法の各検査を選択して行うことができます(検査用の治具や試薬は別途ご用意ください)。
注)USP/EPに対応するためには、オプションのバリデーションソフトウェアが必要です。
FDA 21 CFR Part 11 、PIC/S GMPガイドラインなどの規制・ガイドラインに対応
FDA 21 CFR Part 11、PIC/S GMPガイドラインなどのER/ES規制対応に必要なユーザー管理、権限管理、データのオーディットトレイルなどデータの完全性の確保(データベース管理)に対応可能。
信頼性あるLabSolutions ソフトウェア
基本機能を搭載したLabSolutions UV-Vis に加え、ER/ES 関連規制に対応したソリューションとして、LabSolutions DB UV -VisおよびLabSolutions CS UV -Vis もラインナップしています。
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