
2023.07
GX Webinar 2023 DAY2 技術講演② LC/MSを用いた細胞内外代謝物の分析事例紹介
LabSolutions™ LCMS用
本MRMライブラリは,C14 ~ C22 からなる脂肪酸を含んだリン脂質を分析対象としており,生体中の主要なリン脂質の網羅的解析としてリン脂質クラス決定メソッドを,またその分析結果から推定される脂肪酸組成決定メソッドとして最大867成分のMRMトランジションを含んでいます。
本ライブラリでは,1 回目の分析としてリン脂質クラス決定メソッドを行い,検出されたリン脂質ピークから予想される脂肪酸組成決定メソッドを編集して2 回目の分析を行うことで,リン脂質のプロファイリングを行います。
MRMライブラリに登録されているリン脂質は,下記の表に示した炭素数・二重結合の組み合わせを持つ脂肪酸組成を対象としており,リン脂質としてはLyso体を含むホスファチジルコリン(PC),ホスファチジルエタノールアミン(PE),ホスファチジルグリセロール(PG),ホスファチジルイノシトール(PI),ホスファチジルセリン(PS),スフィンゴミエリン(SM)がその分析対象と なります。
二重結合数 | ||||||
炭素数 | C14:0 | C14:1 | ||||
C16:0 | C16:1 | |||||
C18:0 | C18:1 | C18:2 | C18:3 | |||
C20:0 | C20:1 | C20:2 | C20:3 | C20:4 | C20:5 | |
C22:0 | C22:1 | C22:6 |
リン脂質の特徴的なヘッドグループに着目して,MRMトランジションに利用したリン脂質クラス決定メソッドと脂肪酸組成の組み合わせからなる脂肪酸組成決定メソッドがライブラリに含まれています。
下図は,PC(18:1/16:0)を同定する際に必要となる,それぞれのMRMトランジションを示しています。これらのMRMトランジションによる分析結果を組み合わせることで,リン脂質を帰属することができます。
リン脂質クラス決定メソッドは,リン脂質の特徴的なヘッドグループを利用することで,主要なリン脂質クラスを決定するとともに,C14 ~ C22からなる脂肪酸を含むリン脂質を分析対象としており,生体中の主なリン脂質の網羅的解析に対応しています。
リン脂質クラス決定メソッドで検出されたリン脂質ピークの同定処理を行います。この時点では検出したリン脂質の構造情報として,リン脂質のクラス(PC,PE,PG,PI,PS,SM)と構成している脂肪酸の炭素数および二重結合の総数が予想されます。次のステップで脂肪酸組成決定メソッドの組み合わせを行います。
製品に付属している本ソフトウェアを使用することで,1回目の分析で検出されたリン脂質ピークに対して予想される脂肪酸組成の組み合わせを867 MRMトランジションから編集することができます。
MRM Event-Link Editorで編集した脂肪酸組成決定メソッドを使って,2 回目の分析を同一試料に対して行います。1回目と2回目の分析結果に基づいて,リン脂質のプロファイリングができます。
1回目の分析であるリン脂質クラス決定メソッドの結果と,2回目の分析である脂肪酸組成決定メソッドの結果を確認することで,下図のように試料中にはPC(16:0/20:1)およびPC(18:0/18:1)が含まれていることが分かります。
LabSolutions およびLCMS は,株式会社島津製作所またはその関係会社の日本およびその他の国における商標です。
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