ガス測定システム
フーリエ変換赤外分光光度計
各種ガスの定性・定量分析を実施するためのシステムです。検出したいガスの成分、濃度などにより、ガスセルの光路長、窓板の材質、耐熱温度、腐食性コーティングの有無などを決める必要があります。
ガスセルの光路長
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一般的なガスの検出下限/上限を図※に示します。これを参考にし、ガスセルの光路長を決めてください。
※ここに示した下限値および上限値は、光路長1 mのガスセルで測定した場合、ガスのピーク強度の吸光度値が各々0.002、1.5になる値です。
10 cmガスセルを使用する場合には10倍、10 mガスセルを使用する場合には1/10倍になります。またこれらの数値は積算回数などの測定条件によって異なりますので、あくまで目安値とお考えください。ガスセルの材質と窓板
腐食性ガスの場合にはガラスもしくは耐食コーティングされた金属製、フッ化水素を含んだガスの場合にはフッ素樹脂コーティングした金属製ガスセルを選択します。また水蒸気を含むガスの場合にはKRS-5やBaF2窓板のガスセルを選択します。
検出器
短光路ガスセルの場合、FTIR本体の検出器は標準検出器(DLATGS)で測定可能です。長光路ガスセルの場合、標準検出器では感度が不足しますので、オプションのT2SL検出器をFTIR本体内に取り付けます。
【ガスセル例】
PIKE TECHNOLOGIES社製
加熱 10 m 金属製ガスセル(窓板:CaF2)
パージすることにより、妨害成分となる大気中の水蒸気および二酸化炭素を取り除くことが可能です。
内部ミラーは、ダイヤモンドターニングミラーで、表面は高反射率で耐腐食性のある金でコーティングされています。
セルの温調は、200 ℃まで可能で、温度センサーはセル内壁に搭載されています。
セルボディはアルミ製ニッケルコートで、容量は2.2 Lです。 -
一般的なガスの検出下限値/上限値
対象試料
ガス全般
関連資料
News / Events
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FTIR分析の基礎にコンテンツを追加
FTIR分析の基礎に下記のコンテンツを追加しました。
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紫外可視分光光度計「UV-1900i Plus」「UV-2600i Plus」「UV-2700i Plus」を発売
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JASIS関西 2025
会期:2025年1月29日 (水) 〜 31日 (金),大阪
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次世代モビリティWebinar
~軽量化とコストダウンを実現する新技術のベンチマーク~配信日:2025年1月21日 (火) 14:00 ~ 15:35
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赤外顕微鏡 AIMsight/ 赤外ラマン顕微鏡 AIRsightに電子冷却MCT検出器(TEC MCT)を搭載することにより、液体窒素を使わずに微小物の赤外顕微鏡測定が可能になります。
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FTIR技術情報誌 FTIR TALK LETTER Vol.43を発行しました