工程別評価

リチウムイオン電池は、原反工程と組立工程を経て製造されます。製造過程では様々な物理的・熱的なストレスが加わり、また電池が完成した後も、充放電に伴う電気化学反応により内部状態が変化します。ここでは、各原材料が組み合わさった複合状態での評価手法や製品品質を確認するための装置およびソリューションについて紹介します。

電池材料の単体評価・品質管理

材料別評価

リチウムイオン電池は、正極・負極の活物質、電解液、セパレータなど複数の材料から構成されています。これらの材料は電池性能や安全性に直接影響を与えるため、単体レベルでの評価や品質管理が重要です。材料品質のばらつきは容量や寿命、信頼性の低下につながる可能性があることから、粒子径分布や粗大粒子の有無、元素組成、水分量、機械的強度など、さまざまな観点から分析を行い、適切に管理する必要があります。

原反工程

原反工程

電池の構成部材はRoll To Rollを用いてシートとして製造されるため、反物を作る工程として原反工程と呼ばれます。集電体に極材を塗工/乾燥したものとして正極、負極が製造され、スリット工程にてカットされます。セパレータは樹脂フィルムとして製造されます。このように様々な工程を経た複合材料としての評価は現材料単体とは異なる指標での評価が必要となります。

組立工程

組立工程

原反工程で製造した各構成部材を積層/巻回したものを電池セルに組込みます。組込後溶接により封止し、電解液を注入します。組立られた電池セルは、初回充電によるエージング処理が施されます。 最終的な組立状態を非破壊で分析することや、エージング処理で発生するガス分析により、電池製品の信頼性向上が期待できます。

劣化分析

劣化分析

リチウムイオン電池の安全性・信頼性評価において、劣化状態の把握は不可欠です。充放電履歴や温度変動、外部ストレスにより内部短絡が発生すると、熱暴走リスクが顕在化します。特にモジュール構成ではセル間の電圧・温度ばらつきが劣化を助長するため、電解液分解、リチウム析出、SEI状態など複合的な劣化指標の評価が求められます。