ポリフェノールやカロテノイドの分析例解説と関連情報
各種ポリフェノールやカロテノイドなどの化合物は,抗酸化作用や代謝促進作用などの機能性成分として知られています。食品中の各種の機能性成分や味覚成分の分析には主にHPLCが用いられており,当社はそれらの分析について豊富な知見やノウハウを有しています。
HPLCによるポリフェノールの分析例
ポリフェノールは,ほとんどの植物が光合成の際に産生する分子内に複数のフェノール性ヒドロキシ基をもつ植物成分の総称で,その種類は5,000以上に及びます。ポリフェノールには抗酸化作用や抗菌殺菌作用などの効能が広く知られています。多種多様なポリフェノールの分析には,HPLCやLC-MSが主に用いられており,ポリフェノールの総量分析にも主にHPLCが用いられています。
HPLCによるカロテノイドの分析例
カロテノイドは,赤,橙,黄色などを示す天然色素であり,動植物に広く分布し,750種類以上が同定されています。強い抗酸化力を有するものも多く,眼病や生活習慣病,ガンなどの疾病の予防効果が期待されています。β-カロテン,リコペン,ルテイン,ゼアキサンチン,アスタキサンチンなど,サプリメントの成分としても広く知られています。カロテノイドの分析には,主にHPLCが用いられていますが,ピーク分離が難しい成分や一斉分析にはLC-MSも用いられています。
HPLCによる食物繊維の分析例
食物繊維は,ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体(ただし,栄養表示基準においては,3糖類以上の低分子難消化性成分を含む)であり,植物,藻類,菌類の細胞壁を構成する多糖類が主成分です。食物繊維には,食後の血糖値の急激な上昇の抑制,コレステロールの吸収の抑制,腸内細菌のバランスを整えるなどの作用が確認されており,食物繊維を主成分とする特定保健用食品や機能性表示食品が数多く商品化されています。食物繊維の分析には通常プロスキー法(酵素–重量法)が用いられ,低分子の水溶性食物繊維の分析には,プロスキー法を補うかたちでHPLC(酵素–HPLC法)が用いられています。
主なアプリケーション
No.
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タイトル
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装置
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Prominence-iを用いた低分子水溶性食物繊維の分析
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HPLC
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Nexera-eを用いた赤唐辛子中カロテノイドの包括的2次元分離
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HPLC
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高速高分離分析の応用(その14)ルテイン,ゼアキサンチンの分析
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HPLC
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カンタキサンチン,アスタキサンチンの分析
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HPLC | |
トマト中リコペン,β-カロテンの分析
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HPLC | |
イチョウ葉エキス中フラボノイド類の分析
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HPLC | |
イチョウ葉エキス中フラボノイド類の分析
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HPLC | |
高速高分離分析の応用(その19)緑茶飲料水中カテキン類の分析
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HPLC
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高速高分離分析の応用(その2)大豆中イソフラボンの分析 | HPLC | |
黒豆中シアニジン-3-グルコシドの分析
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HPLC | |
L363 |
高速高分離分析の応用(その13)柑橘果汁中フラバノン類の分析
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HPLC |
ヨーグルト中オロト酸の分析
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HPLC | |
高速高分離分析の応用(その35)“Nexera”によるワイン中レスベラトロールの分析
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HPLC | |
高速高分離分析の応用(その33)生姜中ジンゲロール・ショウガオールの分析
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HPLC | |
蒸発光散乱検出器の応用(その8) イチョウ葉中テルペノイド類の分析
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HPLC | |
コーヒー中クロロゲン酸の分析
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HPLC | |
蒸発光散乱検出器の応用(その8) イチョウ葉中テルペノイド類の分析
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HPLC | |
高速高分離分析の応用(その29) 自動カラムスイッチングシステムを用いたベリー果汁中フェルラ酸分析の効率化
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HPLC | |
高速高分離分析の応用(その15)ニンジン中ギンセノシド類の分析
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HPLC | |
食品中コエンザイムQ10の分析
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HPLC | |
栄養補助食品中α-リポ酸の分析
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HPLC | |
ヒアルロン酸の分析
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HPLC | |
蒸発光散乱検出器の応用(その10)グルコシルセラミドの高速分析
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HPLC |