べにふうき茶中のテアニン分析(LC)

テアニンは主に茶に豊富に含まれるアミノ酸のひとつです。茶の味を決定付ける旨み・甘み成分であることから重要な成分です。また,テアニンの効果についてはカテキンと同様にさまざまな研究がなされており,神経の興奮を抑えリラックスさせる,血圧降下作用などの効能が報告されています。アミノ酸であるテアニンの分析にはHPLCを用いることができます。

OPA(o-フタルアルデヒド)を反応試薬として用いるポストカラム蛍光誘導体化法で他の37成分アミノ酸類と同時に分析を行うことができますが,Li型陽イオン交換カラムで分離するこの方法は1分析に160分が必要でした。
 そこで,緑茶中に豊富に含まれるテアニンのみを短時間に分析する方法として,試料中に含まれるアミノ酸を逆相イオンペア法で分離後,ポストカラムでOPAと反応させて蛍光誘導体化し,分光蛍光検出器により検出する方法をご紹介します。この方法では,誘導体化することにより高い選択性でテアニンのみを1分析25分と短時間に高感度分析することができます。
べにふうき抽出液中のテアニンの分析例です。

べにふうき茶葉抽出液中のテアニンのクロマトグラム

Prominenceシリーズ

高速液体クロマトグラフ

HPLCは,分析機器の流路に液体を流しておき,試料を入れるとカラムと呼ばれる分離管の中で試料成分が分離され,検出器でその量を測定する装置です。