OCI カラムの取り付け

事前準備

はじめに装置をメンテナンス可能な状態(メンテナンスモード)へ移行して下さい。

使用部品

No.
部品名称
カテゴリ
必要個数
備考
不活性キャピラリチューブ(液相無)0.53 mm 10 m
1
内径0.53 mm未満のカラムを使用する場合に必要です。
ナット(スリットなし)
1
グラファイトフェルール
1
・試料気化室側は0.8 mmのグラファイトフェルールを使用します。
・検出器側はカラムに合わせて適切なフェルールを使用してください。
6×8スパナ
1
グラファイト位置決め治具(試料気化室用)
1
使用するフェルールに合わせて適切な固定具を使用してください。
Press-Tightコネクタ
1
内径0.53 mm未満のカラムを使用する場合に必要です。
OCI用シリンジ
1

作業手順

手順1

試料気化室にOCIインサートが取付けられていることを予め確認しておきます。

注記

OCIの温度はカラムの最高使用温度を超えないように設定してください。

手順2

内径0.53 mmの分析用ワイドボアカラム(またはキャピラリチューブ(①))の試料気化室側にナット(スリットなし)(②)を通し、グラファイトフェルール(③)を通します。
カラムにナット(スリットなし)を通した後、6×8スパナ(④)でグラファイトフェルールを分析方法に応じて下記の位置に固定してください。

使用する気化室とインサート 長さ
OCI-2030 NX でOCIインサートを使う 88 mm
OCI-2030 でOCIインサートを使う 103 mm
OCI-2030 で簡易OCI用ガラスインサートを使う 75 mm前後

SPL用のグラファイト固定具(⑤)などを使用して、抜け落ちない程度に固定してから位置を合わせてください。

ヒント
  • OCI分析では、シリンジの針先がカラム内に直接挿入されるため、カラムの内径が0.53 mm以上必要です。内径0.53 mm未満のキャピラリカラムを使用するときは、以下の方法でグラファイトフェルールを取り付けてください。
  1. キャピラリチューブ(①)を50 cm~1 m程度にカットします。
  2. キャピラリチューブ(①)とカラムをPress-Tightコネクタ(⑥)で接続します。
  3. キャピラリチューブ(①)にグラファイトフェルールを通します。
  • キャピラリチューブとカラムの先端は、キャピラリカッターなどであらかじめ垂直に切っておきます。

  • キャピラリチューブとカラムをPress-Tightコネクタで接続するときに、カラム先端に少量の有機溶剤(アセトン、ヘキサンなど)をつけると、Press-Tightコネクタの接続部が密封しやすくなります。

注記

OCI-2030において簡易OCI法を使用する場合、OCI-2030用インサートの代わりにガラスインサートを使用します。
インサートとO-リングの交換 参照)
ガラスインサートを使用した簡易OCIを使用する場合、使用できるカラムの内径に制限はありません。

手順3

オーブンドア開閉口に手を入れて手前に引き、カラムオーブンのドアを開けます。

手順4

試料注入口に分析用ワイドボアカラム(またはキャピラリチューブ)を差し込みます。

OCI-2030の場合


OCI-2030 NXの場合

手順5

上端に当たるところまで差しこみ、6×8スパナ(④)でナット(スリットなし)(②)を固定します。

OCI-2030の場合


OCI-2030 NXの場合

手順6

OCI用シリンジ(⑦)を注入口にあたるところまでまっすぐ差し込みます。

注記

AOCを使用するときは、以下の方法でシリンジを取り付けます。

  1. AOCの電源を切ってからドアを開けます。
  2. OCI用シリンジが取り付けられたシリンジ駆動部を手で持ちます。
  3. シリンジを一番下まで下ろします。

手順7

OCI用シリンジ(⑦)を引き抜きます。

手順8

もう一度OCI用シリンジ(⑦)を差し込み、カラムにひっかかることなくスムーズに入ることを確認します。

手順9

カラムをカラムハンガーにかけます。

手順10

グラファイトフェルール(③)を使用し、カラムの検出器側もフェルールを仮固定し取り付けます。
キャピラリカラムの取り付け(グラファイトフェルール) 参照)

手順11

カラムオーブンのドアを閉めます。

手順12

該当する装置に従った下記手順に従い、メンテナンスモードから復帰し、消耗品カウンタをリセットします。