LCおよびLC-MSによるアミノ酸の分析例解説と関連情報

アミノ酸はタンパク質の合成最小単位の成分ですが,うま味成分として知られるグルタミン酸をはじめ,多くのアミノ酸が呈味成分と知られています。また最近は,アミノ酸のもつ各種の生理活性にも注目が集まり,栄養・機能性食品としても摂取されています。アミノ酸の分析には主にHPLCやLC-MSが用いられ,分析する試料や目的に応じてより適したシステムが選択されています。

HPLCによるアミノ酸の分析例

食品には様々な味を持つアミノ酸が含まれ,その種類と割合が食品の味に大きく影響します。ここでは,プレカラム誘導体化アミノ酸分析システムを用いた黒酢中のアミノ酸分析例を示します。前処理機能付きオートサンプラSIL-30AC を用いて,前処理を自動化することにより作業を省力化するとともに,高い精度の分析ができました。

 

LC-MSによるD/L-アミノ酸の一斉分析例

アスパラギン酸,グルタミン酸,プロリン以外のD- アミノ酸は甘くなるといわれ,また,味覚修飾効果を有するD-アミノ酸が食品中に複数存在すると複合的に味質に作用するとの報告もあります。ここではメーカーの異なるヨーグルト飲料中のD/L-アミノ酸の分析例を示します。一部のアミノ酸ではD体のアミノ酸が相対的に高い割合で存在し,メーカーによってD/L-アミノ酸の構成比に大きな差異が認められました。

ヨーグルト飲料中のD/L-アミノ酸分析例

D/L比 ヨーグルトA ヨーグルトB
アラニン 164.0% 40.2%
アルギニン 6.9% 36.5%
アスパラギン 43.2% 16.5%
アスパラギン酸 38.1% 15.3%
システイン - -
グルタミン 0.6% 19.8%
グルタミン酸 4091.1% 5069.6%
ヒスチジン - 5.2%
イソロイシン 0.8% 1.0%
アロイソロイシン 59.4% 39.3%
ロイシン 1.0% -
リジン 73.5% 3.5%
メチオニン 0.9% -
フェニルアラニン 0.5% 1.5%
セリン 14.4% 29.3%
スレオニン 1.5% 4.6%
アロスレオニン 42.5% 23.7%
トリプトファン 1.9% 13.3%
チロシン 2.1% 107.4%
バリン 0.4% 0.9%

主なアプリケーション

No. タイトル 装置
L529 一体型LCシステムProminence™-i の自動前処理機能を用いたアミノ酸の一斉分析 HPLC
L525 一体型LCシステム Prominence™-iの自動前処理機能を用いた緑茶中のアミノ酸分析 HPLC
L463 Prominence アミノ酸分析システムによるヒスタミンとチラミンの分析 HPLC
C156 カラムスイッチングシステムを用いた発酵飲料中のキラルアミノ酸分析 LC-MS