GCMS-QP™2020 NX
Smart Aroma Databaseを活用した香気特性評価-OAV の簡易算出-
ユーザーベネフィット
- Smart Aroma Database の半定量機能を活用することで、おおよその定量値(半定量値)が自動で算出できます。 - 半定量機能は、香気への寄与度の評価手法の1つであるOAV(含有濃度÷閾値)算出の効率化に役立ちます。 - 半定量機能は、指定された感度補正用試薬(2種)のみの準備で利用できます。
はじめに
香りは、食品や飲料のおいしさを決定づける重要な要素の1つです。食品や飲料の香りは非常に多くの化合物から構成されていますが、化合物によって香りを感じる濃度は異なります。そのため、香りを構成する化合物として検出された化合物が、どれだけ香気へ寄与しているかを判断するために、化合物が閾値以上の濃度で含まれているかどうか調査することは非常に重要です。 SmartAromaDatabaseの特長の1つに、標準試料を用いることなく、同定された化合物のおおよその定量値(半定量値)を算出可能な「半定量機能」があります。この半定量機能を活用すると、定量を伴う香気特性解析の業務フローの効率化が可能です。 香気成分の香気への寄与度を評価するための指標の1つとして、OdorActivityValue(OAV:濃度÷閾値)が存在します。OAVの算出には、①定性分析による化合物の同定、②検量線を作成し定量分析、③閾値の設定という3つの手順を踏む必要があり、労力がかかります。本実験では、SmartAromaDatabaseの半定量機能を活用して香気特性の評価を効率的に実施可能か、検討しました。
2024.05.07