コンパクト FTIR と EDX による異物の統合解析

はじめに

食品メーカーや化学メーカー、受託検査機関などでは、混入・付着した異物の解析に対する要求が拡大しています。これにともない、金属などの無機元素の分析に適したエネルギー分散型蛍光 X 線分析装置（EDX）や、高分子材料をはじめとする有機物の分析に優れたフーリエ変換赤外分光光度計（FTIR）への関心が高まっており、1つの試料を双方の装置で分析するケースも増えています。しかしながら、それぞれの取得データは機種ごとに個別の解析を要することに加え、分析者の知識や経験に結果が左右されることもあります。そこで開発されたのが、当社の EDX および FTIRで取得した双方のデータを統合して解析可能な業界初の「EDX-FTIR 統合解析ソフトウェア EDXIR-AnalysisTM」です。本ソフトウェアの詳細は、Application News No. A522A1)および A5272)に掲載しています。ここでは、EDX-FTIR 統合解析システムを利用した異物解析事例を紹介します。

2021.03.27