合成抗菌剤スクリーニングシステムによる食肉中の残留合成抗菌剤分析（その 1）

はじめに

平成 18 年 5 月，食品中に残留する農薬，飼料添加物および動物用医薬品（農薬等）について，一定の量を超えて農薬等が残留する食品の販売等を原則禁止するポジティブリスト制度が施行されました。 中でも，合成抗菌剤は動物用医薬品および飼料添加物の一種で，畜水産物に対して，疾病の治療や予防のために用いられています。また，代表的な合成抗菌剤として，キノロン剤とサルファ剤が挙げられます。 迅速に簡易に実施可能な合成抗菌剤スクリーニングシステムを使用することにより，合成抗菌剤 24 成分のスクリーニング分析が可能となります。ここでは，合成抗菌剤のうち，汎用されているキノロン剤（オールドキノロン剤，ニューキノロン剤）12 成分を分析対象としたスクリーニング分析例をご紹介します。サルファ剤を含む合成抗菌剤（葉酸拮抗剤などを含む）12 成分を対象としたスクリーニング分析例はアプリケーションニュース No. L510 をご参照ください。

2017.03.07