EDX-LE Plus - 特長
エネルギー分散型蛍光X線分析装置
RoHS規制対象5元素+塩素のスクリーニングに必要な機能を搭載
手間なく高精度なスクリーニング
電源をONにしてわずか15分で測定を開始できます。
対象元素の合否判定が確定した時点で,自動的に測定を停止するという時間短縮を行う一方で,高感度で信頼性高い分析ができます。装置に簡易1点検量線が内蔵されており,標準試料がなくても定量が可能です。
下記は,樹脂材料の測定例(PVC配線被覆材)です。管理基準に対してOK,NG,グレーゾーン判定が簡単に得られます。
*本結果における管理基準はRoHS指令の最大許容濃度に設定しています。
管理方法に応じてカスタマイズ可能なスクリーニング簡単設定機能を搭載
製品に応じて,管理値の変更を日常的に行うこともありますが,管理方法に応じてスクリーニング条件を簡単にカスタマイズ可能です。 分析開始から報告書作成までの操作を効率よく行えるようにしました。
一方,スクリーニング条件の変更権限をもたない方が,誤って条件など変更できないよう,ソフトウェア上の操作制限を設定することもできます。
スクリーニング簡単設定
材質,元素ごとにしきい値の設定ができます。 しきい値の入力方法に応じてスクリーニング判定方式の変更もできます。 材質ごとにしきい値の下限が参照できるため、しきい値の設定に役立ちます。
"しきい値以下","グレーゾーン","しきい値以内"という判定結果をレポートでどのように記載するかも,カスタマイズしていただけます。
報告書のスタイルも設定できます。 標準で装備されているテンプレートから選択できます。
条件保護機能
パスワード入力により,スクリーニング条件や環境設定など各種設定の変更に制限することができ,ソフトウェア操作のセキュリティを向上しました。
運転コスト低減,メンテナンス性向上
液体窒素不要型検出器を搭載
液体窒素による冷却を必要としない検出器を搭載していますので、運用上のランニングコストが大幅に削減できます。
X線管球自動エージング機能
X線管球の長寿命化にエージング(ならし運転)は装置管理上かかせません。 長期停止させた場合、再立上げ時にX線管球のエージングを自動で行います。故障を未然に防ぎ,操作性が向上しました。
測定前の装置チェック機能
常に安定した分析結果を得られるように装置の校正が必要ですが,校正のための操作や判断が短時間であることが望ましいです。EDX-LE Plusは装置立ち上げ時のエネルギーチェックや定量値チェックをサポートします。 校正が必要である場合は,自動的に校正を行います。
[スクリーニング分析]画面から簡単操作
試料の測定は簡単な手順で始められます。
従来,測定者の判断に頼っていた測定条件の選択は,装置が自動で判断するので,初めてお使いになる方でも安心です。
試料セット
試料を分析位置にセットし、試料観察カメラで分析位置を確認します。
分析エリアを選択します。
試料室ふたを閉めます
分析条件選択/試料名入力
- 1画面内で試料画像の表示、分析条件の選択、試料名を入力します。
- 測定開始をクリックします。
分析結果表示
- 測定が終了すると各5元素の「合否判定」,「含有量」,「3σ(測定のばらつき)」がわかりやすいレイアウトで表示されます。
- ワンクリックで「分析結果一覧」や「個別報告書」が表示されます。
RoHS/ELVスクリーニングに必要な機能を標準装備
EDX-LE Plusでは,RoHS/ELVスクリーニング分析に必要な機能をすべて標準搭載しており,ユーザーは特別なオプションなしで最適なRoHS/ELV分析システムを手に入れることができます。
照射径絞りコリメータ&観察カメラを標準装備
異物を測定する場合や,複数の部位からなる試料を測定する場合,試料観察カメラを使用すれば,カメラの画像を確認しながら分析位置を簡単に設定することができます。試料サイズが小さい場合や試料中のある特定箇所だけを測定する場合はコリメータを使用し,X線照射領域を変更できます。
形状補正機能
同じ含有量の試料でも,形状や厚みが異なる場合,X線強度が変化し,得られる定量値は影響を受けてしまいます。EDX-LE PlusではBG内標準法※を用いることで,形状や厚さの影響を排除できるため,精度良い結果が得られます。
※BG内標準法:各元素の蛍光X線強度を散乱X線強度で規格化して補正する方法
大型試料室だから,大型サンプルもそのまま測定可能
様々な試料形態や大きさに対応可能な大型試料室を採用しました。
大型試料室を採用
コンパクトなボディサイズでありながら,最大幅370mm×奥行320mm×高さ155mmまでの大型試料をセットできます。