原薬の受け入れ試験では、その品質と安全性を確保するために多くの試験項目が設定されています。これらの試験は同定試験、純度試験など様々にあり、赤外線分光装置(FTIR)や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析計(MS)が大いに活躍します。 IRによる同定は、原薬のIRスペクトルを参照物質のスペクトルと比較することで、化合物の構造的特徴を確認します。HPLCは液体移動相を通して固定相のカラムを通過させ、異なる成分がカラムを異なる速度で通過することを利用して成分を分離します。質量分析(MS)は、化合物をイオン化し、生成されたイオンの質量を測定することで化合物を同定します。これらの装置は同定試験・純度試験・含有量試験で使用され汎用性の高いことが特徴です。この他にも受入試験には、粒子サイズの分析や粒子密度測定などがあり当社は幅広い装置をラインナップしています。

同定試験

同定試験

原薬の受け入れ試験における同定試験は、提供された原薬が正しい化合物であることを確認するために重要なステップです。

純度試験

純度試験

純度試験は不純物のレベルを測定し、原薬の純度が規定の基準内にあるかを検証し、原薬が製薬過程で使用される際の安全性と効果を保証する上で不可欠です。

含有量試験

含有量試験

原薬の有効成分の量が適正であるかを確認します。含有量が規定の範囲内であることは、製剤の効果を保証する上で重要です。

粒子サイズの分析

粒子サイズの分析

粒子サイズの均一性と特性は、原薬の溶解性、吸収率、混合性、および安定性に直接影響します。 レーザー回折(レーザー散乱)法は粒子サイズ分布を測定するために広く使用される技術で、レーザー光をサンプルに照射し、その散乱光のパターンから粒子サイズを推定します。画像解析法はイメージング技術を使用して直接的に粒子の画像を撮影し、画像解析ソフトウェアを用いて粒子サイズと形状を分析します。この方法は粒子の形状や表面の特徴も評価できるため、より詳細な情報が得られます。

粒子密度測定

粒子密度測定

密度は、原薬の充填性、流動性、および圧縮性に影響を及ぼすため、この測定は製剤の品質と性能に直接関連します。真密度は物質が持つ固有の密度であり、孔や空隙を含まない純粋な固体の密度です。真密度は通常、ピクノメーターやガス吸着法を用いて測定されます。ピクノメーターは、一定体積の容器で、精密に計測された体積の容器にサンプルを入れ、残りの空間に液体またはガスを充填します。この方法では、体積が既知の容器を使用して、サンプルの重量からその体積を逆算し、真密度を求めます。