加熱劣化プラスチックライブラリ

食品,医薬品,電機電子,機械など,いろいろな分野で混入した異物によるトラブルが絶えません。異物にはいろいろなものがありますが,生産ラインや使用している環境,その周辺で使われているプラスチック部品が,経年劣化や熱劣化によりもろくなり,その一部が混入することが考えられます。
このようなプラスチック異物の分析にはFTIRが最適ですが,劣化・熱劣化したプラスチックの赤外スペクトルは劣化前のスペクトルとは形状が異なるため, 市販の樹脂ライブラリではヒットしにくかったり,ヒットしても似て非なるスペクトル形状になって,同定・定性は容易ではありません。
この加熱劣化プラスチックライブラリは加熱により酸化させたプラスチックのスペクトルを収録しており,市販ライブラリでは困難な熱変化した異物や不良品などの未知試料分析に大変有効です。

特長

  • 静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センターで測定,取得した加熱により劣化したプラスチックのIRスペクトルを収録した,島津製作所独自のライブラリ
  • 13種類のプラスチックで,未加熱と200℃~400℃で加熱劣化させたものを収録
  • データは顕微透過法で測定しましたが,1回反射ATR測定法に,LabSolutions IRのアドバンストATR補正を使えば,高いヒット率で検索ができます

適用分野

  • 異物分析各種 - 食品,医薬,電機電子,機械,石油・化学分野など
  • 受託分析業 など

加熱劣化プラスチックライブラリは,静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センターで測定,取得したスペクトルを島津製作所でライブラリ化しました。

めっき部品上の異物の分析例

メッキ加工品に半透明淡褐色の異物が見つかりました。
この部分を測定したところ,複雑なスペクトルになり,このまま一般のポリマーライブラリで検索しても同じものはヒットしません。加熱劣化プラスチックライブラリを用いて検索すると,加熱劣化されたポリエチレンであることがわかりました。
この部品の梱包用ポリ袋の切れ端が部品に付着して,続く加熱工程(180℃-3h)での酸化とわかりました。

姉妹品

異物ライブラリ

異物ライブラリは,水道事業体および食品メーカーから提供いただいた実際の異物をFTIRおよびEDXで測定したデータで構成されるライブラリです。純品を集めた一般のライブラリとは異なり,実際に異物として捕集された試料のスペクトルを集めたライブラリですので,異物のスペクトル検索の検索精度が大幅アップします。加熱劣化プラスチックライブラリと共に,異物の効率的な解析にご使用ください。

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