劣化は故障の主な原因の一つです。様々な視点での劣化解析は劣化抑制手段や故障を未然に防止する手段の検討に有効です。

潤滑油の劣化分析

潤滑油はギヤやベアリングなどの摺動が発生する機械部品やエンジンの潤滑、冷却、洗浄、防錆に重要な役割を果たしています。
例えばエンジン内で潤滑油が劣化すると、潤滑性能の劣化およびエンジン内部の摩耗が発生し、内燃機関の寿命低下や作動不良の原因となります。潤滑油は物理的・熱的要因による油成分や添加剤の分解・化学変化、金属摩耗粉や燃料などの汚染物質により劣化します。このため、潤滑油の劣化を種々の分析装置を用いて分析し、オイル交換とエンジンメンテナンスのタイミングを決めることが推奨されています。
フーリエ変換赤外分光計(FT-IR)、ガスクロマトグラフ(GC)および誘導結合プラズマ原子発光分光計(ICP-AES)を用いたASTM規格に基づく分析法による潤滑油劣化、汚染、摩耗および添加剤の分析評価を紹介します。
また、潤滑油に含まれる油性添加剤は,金属表面に化学吸着することで膜を形成し,金属同士の直接接触を防ぎ,摩擦低減,摩耗防止に寄与することが知られています.吸着膜の構造や形成メカニズを分子レベルで解明することは実用性能の向上に役立ちますが、油性添加剤による吸着膜を潤滑油中で分析することは難しいと言われています。潤滑油中で添加剤によって形成された吸着膜の構造を分子レベルで解明する新しい手法として期待されるFM-AFM を用いた分析例を紹介します。

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劣化セミナー

劣化解析・不具合評価について、FT-IR、熱分析、XPS、形状検査、EPMAといった様々な視点での分析・評価アプローチを紹介します。

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