摩擦抵抗の低減を目指した新しい取り組み,添加剤吸着層の可視化に成功‼
潤滑油は,基油と添加剤から成り,潤滑・防錆・冷却を目的として使用されます。理想的な摺動の実現には,潤滑界面における潤滑油の働きを制御することが鍵となります。しかし,その界面を潤滑油中で分析することは困難でした。周波数変調原子間力顕微鏡FM-AFM(製品名:SPM-8100FM)は,わずか500µLの潤滑油で,金属表面に接する潤滑油を分子分解能で観察できます。潤滑界面における添加剤分子の挙動を捉えることで,潤滑油の設計に理論的根拠を与え,摩擦抵抗の低減につながる開発を加速する新しい手法として期待されています。
内容
潤滑油提供:JXTGエネルギー株式会社 辻本鉄平様
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ここがポイント!
- 周波数変調(FM)方式により,10pNの微小な力を検出できる
- 潤滑油中で添加剤分子の金属表面への吸着を評価できる
- 潤滑油中で金属表面近傍の液体潤滑油の構造を評価できる