微生物同定ソフトウェアMicrobialTrackと卓上MALDI-TOF MSによるBacillus cereusの分析

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ユーザーベネフィット

- 16S rRNA遺伝子解析では区別が難しい近縁種も、候補種を絞り込んだ評価ができます。 - 観測ピークのタンパク質帰属を確認でき、同定結果の根拠を把握できます。 - リサンプリング機能を活用することで同定結果の信頼性評価を加えることができます。

はじめに

MALDI-MSを用いた微生物同定は、迅速かつ簡便に菌種を推定できる手法として、臨床、食品、製薬および研究分野で広く利用されています。データベースに登録されたマススペクトルとのパターンマッチングにより微生物種を同定するフィンガープリント法では、同定結果の根拠となるピーク情報が十分に示されないため、近縁種間の識別が難しい微生物では、同定結果の妥当性を評価することが容易ではありません。食品分野の一例として、Bacillus cereusは、B. thuringiensisB. anthracisを含むB. cereusコンプレックスに属する近縁種との遺伝的類似性が高く、MALDI-MSによる同定が難しい微生物として知られています。そのため、同定結果に加えて、その根拠を確認できることが重要です。MicrobialTrackは、微生物ゲノム情報から予測したタンパク質の理論質量と観測ピークを照合し、微生物種を推定するプロテオミクス法を採用したMALDI-MS微生物同定ソフトウェアです。同定結果に加えて各観測ピークのタンパク質帰属情報も表示されるため、同定結果の根拠を明確に確認することができます。本稿では、B. cereusの基準株をMALDI-MSで測定し、MicrobialTrackによる解析を行った結果を紹介します。

2026.09.11

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