LCMS-9030
高分解能質量分析計を用いたモノクローナル抗体の糖鎖付加解析
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ユーザーベネフィット
- FcRカラムと高分解能質量分析計LCMS-9030を用いて糖鎖付加状態の違いによる抗体の分離と分子量確認が可能です。 - 本システムにより抗体に付加した糖鎖におけるガラクトース等の付加数の違いを検出できます。 - LabSolutions Insight Explore CSDにより高分子化合物の多価イオン解析が可能です。
はじめに
標的分子に対する特異性の高さと副作用の少なさから、モノクローナル抗体や抗体薬物複合体といった抗体医薬品が近年注目を集めています。抗体医薬品は化学合成による大量生産が可能な低分子医薬品とは異なり、動物細胞を利用して産生されるため、構造上の不均一性を防ぐことが困難です。不均一性の一例として糖鎖付加の違いがあります。糖鎖付加の違いにより抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性が異なることから、抗体医薬品の糖鎖付加状態のモニタリングは品質管理において重要です。 本稿では、四重極飛行時間型質量分析計LCMS-9030を使用して、モノクローナル抗体の糖鎖付加解析を行った事例を紹介します。
2024.10.29