粒子径分布測定装置とGC/MSによる野菜ジュース製品の品質評価

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ユーザーベネフィット

ーSmart Aroma Database™を用いることで、Scanモードでは検出困難な低濃度の香気成分をMRMモードにより高感度で検出できます。 ーマルチオミクス解析パッケージを用いることで一次代謝物測定データだけでなく、粉体測定データを読み込み、試料間差異に寄与する粒子径濃度やサイズを検出できます。

はじめに

近年、健康意識の高まりと共に、野菜ジュースの需要が増加しています。健康を意識した食生活を求める人々が増えているため、野菜ジュースは栄養豊富であり、手軽に摂取できることから、多くの人々に支持されています。しかし、市場にはさまざまな野菜ジュースがあり、消費者の好みも多様化しています。例えば、トマトやキャベツ、にんじんなどの野菜を組み合わせた野菜ジュースや、果物と野菜を組み合わせたスムージーなど、さまざまな種類の野菜ジュースが存在します。そのため、野菜ジュースの開発においては、消費者の好みやニーズに合わせた商品を提供することが求められています。 野菜ジュースの開発においては、粒度や香気成分の濃度などの要素を統合的に解析することが重要です。例えば、野菜の粒度が大きすぎると、口当たりが悪くなったり、飲みやすさが低下する可能性があります。また、香気成分の濃度が適切でない場合、消費者にとって魅力的な香りを楽しむことができないかもしれません。 野菜は季節によって成長し、収穫時期によって栄養価や風味が変わるため、一貫した品質を保つことが難しいです。さらに、野菜の品質には栽培方法や土壌の状態、気候条件なども影響を及ぼします。これらの要素が異なると、野菜ジュースの品質や味にもばらつきが生じる可能性があります。このような課題に対応するため、製品開発者は客観的に評価する手段を必要とします。 本報では4種類の市販の野菜ジュースをダイナミック粒子画像解析システムiSpect DIA-10と、AOC-6000Plusを搭載したガスクロマトグラフ質量分析計GCMS-TQ™ 8040 NXを用いて測定した例をご紹介します。粒子径分布測定は300 μmセル(特型)を用いて粒子濃度と形状を評価しました。GC/MSはSmart Aroma Databaseを用いて484成分の香気成分を測定しました。得られた結果は、マルチオミクス解析パッケージ(Garuda)により統合解析しました。

2024.04.23