CHO細胞培養上清中の抗体に対する N-結合型糖鎖プロファイルの解析

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ユーザーベネフィット

- 培養上清中の抗体に結合した糖鎖を高感度かつ再現性よく分析可能です。 - 目的の糖鎖修飾を受けた高品質な抗体を生産するための培養プロセス条件検討に役立ちます。

はじめに

抗体医薬品は糖タンパク質であり、N-結合型糖鎖のプロファイルによって品質が変化することが知られています。例えばコアフコシル化糖鎖の増加は抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性を向上させること、末端ガラクトシル化糖鎖の増加は補体依存性細胞傷害(CDC)活性の向上に寄与することが知られています1)。そのため、糖鎖プロファイルは、抗体医薬品開発において重要品質特性(CQA)の一つとして管理され、目的の糖鎖が結合した抗体を安定的に得るため培養プロセス開発が推進されています。 今回は抗体生産で頻用されるCHO細胞を培養して生産された抗体に結合した糖鎖を高速液体クロマトグラフNexeraにより分析した例をご紹介します。糖鎖プロファイルは、細胞の代謝状態や糖付加反応調節により影響を受けると考えられるため、培養フェーズによる糖鎖プロファイルの違いや、ガラクトシルトランスフェラーゼの補因子であるMn2+添加による糖鎖プロファイルへの影響を解析しました。

2024.01.23

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