液体に混入した異物の分析

ユーザーベネフィット

－ 医薬分野においては、FTIRとEDXを組み合わせることで、製造ラインから混入した異物だけでなく、コアリングによって混入した異物にも対応できます。 － EDXとFTIRデータから統合的に解析する専用ソフトウェアEDXIR-Analysisには、実際に捕集された異物データが豊富に収録されているほか、データの追加も簡単に行なえるため、異物分析を強力にサポートします。

はじめに

食品、医薬、機械など、あらゆる製造業において、製品中に混入した異物分析の需要が高まっています。特に医薬分野においては、輸液製剤注射液など、バイアル製剤の製造工程での金属片混入のほか、注射液使用直前に発生しやすいコアリング（ゴム栓に注射針を穿通する際に、ゴム片が削り取られる現象）による異物混入も数多く報告されています。バイアル製剤のような液体中の異物分析において、有機物の同定ではフーリエ変換赤外分光光度計（FTIR）が、無機物の同定ではエネルギー分散型蛍光X線分析装置（EDX）が有効です。また、液体中から異物を採取する前処理も必要となります。 今回は、バイアル製剤中の異物について、FTIRとEDX、およびEDXとFTIRデータから統合的に解析する専用ソフトウェアEDXIR-Analysis™を用いた異物分析例をご紹介します。

2022.03.04