四重極飛行時間型質量分析計を用いた腸内細菌のLipid Aの構造推定

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はじめに

本レポートでは、四重極飛行時間型高分解能質量分析計を利用して、微生物の産生する天然物の構造推定を行った事例を紹介します。グラム陰性細菌が細胞表面に持つLipidAは、ヒトなどの宿主に免疫応答を引き起こす生理活性物質です。我々の腸内に共生する腸内細菌Bacteroides fragilisもLipid Aを持っていることが分かっていますが、その構造は詳細に調べられていませんでした。本研究では、LCMS™-9030の精密質量の確かさと安定性を活かして、B. fragilisのLipid Aの構造推定を行いました。高分解能質量分析計が自然界にある有用な天然物の発見と構造推定の迅速化に寄与していくと期待されます。

2022.07.11

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