トラップフリー2次元HPLCとLCMSTM-9030を用いた薬剤中不純物の構造解析

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はじめに

医薬品(原料や最終製剤、後発医薬品)、食品(健康食品、サプリメント類)、ファインケミカル製品(溶媒、塗料、界面活性剤、その他多数の合成品)など幅広い分野において、製品中に含まれる微量な不純物の種類や量、安全性等の管理や確認が製品の品質を保証する上で重要なポイントとなっています。製品中の不純物について、品質管理部門では、HPLC-UV 法により既知成分の確認が行われています。一方、研究部門では、HPLC-UV 法のメソッドを基に、より感度および特異性に優れた質量分析計を用いて未知成分の測定・解析を行うことが求められています。 しかし、HPLC で用いる不揮発性移動相条件をそのままLC/MS 分析に応用することができないため、研究部門では多大な労力を払い揮発性移動相条件への置き換えを行ってきました。この条件変更は溶出順序の変化や主成分近傍に溶出する不純物の見逃しなど大きなリスクを伴うため、非常に慎重な検討が求められます。 本報告では、トラップフリー2 次元 HPLC にて、不揮発性移動相条件で検出された不純物を、複雑な検討なしにオンラインで揮発性移動相条件に変換し、四重極飛行時間型質量分析計 LCMS-9030 を用いて精密質量にて構造解析した例をご紹介いたします。

2019.02.05

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