MRMスペクトルモードを用いた残留動物用医薬品の一斉分析

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はじめに

動物用医薬品は、治療・感染予後または感染予防・成長促進などの様々な目的で使用されています。規制当局は動物から作られた食品に対する安全性保証のために、動物用医薬品の食品への残留に対する最大残留限界:Maximum ResidueLimits (MRLʼs) を、対象となる薬物、組織および動物種ごとに規定しています。また、規制当局により特定されたいくつかの薬理活性化合物は使用が禁止されており、あらゆるレベルでの危険性が考慮されています( EU regulation EC37/2010; Commission Decision 2003/181/EC; 21CFR Part556 Tolerances for Residues of New Animal Drugs in Food)。本報告では、高感度かつ高選択性であるトリプル四重極質量分析計を MRM スペクトルモードと呼称する測定モードで動作させることにより、擬陽性と擬陰性結果の低減に、如何に寄与するかについて述べます。MRM スペクトルモードでは、それぞれの対象化合物に対して多数のフラグメントイオンを取得し、それらをフラグメントスペクトルとして再構築することにより、定型化されたライブラリーサーチや化合物確認に類似度スコアとともに利用できます。

2017.08.02

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