Comprehensive Chromatography原理

Comprehensive Chromatography 原理

1-Dimensional GC/LCは,通常のGC, GCMS, LC, LCMSを指します(下図, 左)。
二つの異なる分離メカニズムをつなぐことを可能にする2-Dimensional GC/LCには, Multidimensional chromatographyとComprehensive chromatographyがあり,1次元で分離が不十分な成分のピークを,2次元目に導入することにより,ピークを分離します。Multidimensional chromatographyでよく使われているメソッドに”ハートカット”[1-4]があります。一次元(1D) からの溶出物のうち,選択した部分だけ2次元目に送り分離検出する手法です(下図, 中央)。一方,Comprehensive chromatography は,サンプルの分析対象を含む分離プロセスをもっと包括的に行うことを意味しています。別の言い方をすると一次元(1D)のすべての溶出物をさらに2次元目で分離・検出します(下図, 右)。 Comprehensive chromatographyは,分離科学が辿りついた最終地点と言えます。

包括的2次元GC×GC,LC×LCやLC×GCを行う装置やソフトウェアは世界中で,多くな分析技術者によって開発が続けられています。

GC×GCは,香気や風味の分析だけでなく,食品や生体試料中の脂肪酸メチルエステル、農薬、石油化学製品の分析に広く使われています。
LCxLCは,質量分析計とつなぎ, プロテオミクス,リピドミクス,食品酸化防止剤分析を含むさまざまな健康,生物学,栄養学に関わる試験おいて有効になってきています。
LC×GCは,食品汚染物質(植物油中の鉱物油など)の分析に有用か検討されています。

Chomprehensive Chromatography でできること

単一の分離系では重なってしまうような成分も,2つの分離系を用いることで分離することができます。たとえば、葛根湯抽出物を1次元LCで分析すると、分析条件(1)では74のピーク、分析条件(2)では54のピークしか確認できません。包括的2次元LCでは、200を超えるピークに分離することができました。

試料が複雑になるほど,類似した成分が多いほど,1つのピークに複数の成分が含まれやすくなります。単一の分離系では分離できない成分も,互いに異なる2つの系を用いれば分離することが可能となります。

2次元クロマトグラフィーで得られる膨大のピークをもらすことなく捕らえるには、超高速MSが必要です。島津製作所 UFテクノロジーのその要求に応えることができます。下記は,GC×GCを用いた,スキャンスピードを3333, 10000, 20000u/secでのデータです。UFMSの高速性がピークの分離を向上させています。

Reference
[1] Deans, D.R.; Huckle, M.T.; Peterson, R.M. Chromatographia, 1971, 4, 279-285.
[2] Dugo, G.; Dugo, P.; Mondello, L. Multidimensional Chromatography; Mondello, Lewis and Bartle, Eds.; John Wiley & sons, England, 2002; pp. 217-250.
[3] Jennings, W. Analytical Gas Chromatography, Academic Press: Orlando, FL, USA, 1987.
[4] Mondello, L.; Catalfamo, M.; Proteggente, A.R.; Bonaccorsi,I.; Dugo, G. J. Agric. Food Chem.,1998, 46, 54-61.

Top of This Page