CellTune - アプリケーション

培養最適化支援ソフトウェア

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フィード培地組成の最適化:約40%の抗体生産量向上

※本適用事例での結果であり、製品が保証する範囲ではありません。

培養実験と分析・評価

CellTuneを用いた抗体生産用フィード培地組成の逐次最適化実験の実施例をもとに、培養最適化フローを紹介します。

抗体生産用の市販フィード培地をコントロールとして、組成改良による生産量向上を試みました。特徴量抽出モジュールを用いて、 コントロール培地に添加する成分の選抜を行いました。

溶解濃度を変えて調製

「実験条件と成績」「LC-MS分析データ」を特徴量抽出モジュールへのインプットとして、成績(ここでは抗体生産量)に寄与の大きい重要成分リストを出力しました。

重要成分リスト出力例

substance_name Vip:day5 Vip:day6
Histidine 1.36354 1.328939
Cystine 1.358055 1.327764
Tryptophan 1.357963 1.316705
Phenylalanine 1.351867 1.341002
Tyrosine 1.351663 1.331608
Methionine 1.350939 1.33506
Thymine 0.801899 1.011638

Vip(Variable importance for prediction):変数重要度を表すスコア

 

重要成分リスト上位8成分に加え、GlucoseやGlutamineなどの5成分を任意に追加し、計13成分を最適化対象としました。

重要成分上位8成分+任意に追加した5成分

特徴量抽出モジュールで選択した13成分に対して、培地の添加濃度を最適化する実験を行いました。

抗体生産量を培養成績として逐次最適化を実行した結果、3サイクルでコントロールに対して約40%の向上が認められ、効率的なフィード培地組成の改良が実行できました。

CellTuneではこのような最適化の結果やその進捗具合を可視化する機能も備えています。

ヒストリープロットで全培養実験の成績を一覧

ヒストリープロットでは横軸に逐次最適化のサイクル数、縦軸に全培養実験の成績の値(ここでは抗体生産量)をプロットして可視化します。また、成績の最大値の変化を折れ線グラフで表示し、培養成績のヒストリーを一覧することが可能です。

ヒストリープロット

サマリープロットで最適化の進捗を視覚的に把握

各変数の実験条件値と培養成績が相対値としてバーグラフで表示されます。各変数でのバーグラフのバラつきを指標に最適化進捗を 視覚的に把握します。

サマリープロット