MDGC/GCMS-2010シリーズ - 特長
マルチディメンジョナルGC/GCMSシステム
高い再現性
カラムへの試料の導入には,ディーンズ・スイッチという切替方式が用いられてきましたが,回収率が低下する,保持時間が変動する,という問題がありました。 MDGC/GCMS-2010シリーズでは,新開発のマルチ・ディーンズ・スイッチが保持時間の変動をおさえ,複数回のスイッチングを行っても高い再現性を実現します。
スタンバイモード

カットモード



アルコール類やエーテル類などの混合標準試料の分析例
6回のカットを行っても,保持時間の変動は0.01分以下です。

アミルアルコール(AmOH)
カット回数 | 保持時間 |
No Cut | 12.714 |
1 Cut | 12.711 |
2 Cut | 12.711 |
3 Cut | 12.709 |
4 Cut | 12.709 |
5 Cut | 12.710 |
6 Cut | 12.705 |
条件設定が楽に行えるMDGC専用ソフトMDGCsolution
MDGC分析では,通常の分析条件に加えて,目的成分を分離するための条件,スイッチングのタイミングを設定することが必要になります。 これらの作業を正確かつ簡単に行えるのが,MDGC専用ソフトMDGCsolutionです。 GCsolution,GCMSsolutionと連動して動作しますので,複数のソフトウェア間を行き来する必要がなく,GC/GCMS設定も効率的に行えます。
スイッチング区間の設定が簡単に行えます
クロマトグラム上でダブルクリックするだけで,とスイッチング区間を0.01分単位で設定できます。

MDGC設定画面

分析条件と流路が表示されます。
フレキシブルなシステム構成
MDGC-2010シリーズでは,測定対象に合わせて最適なシステムを構築していただけます。

*1 特注での対応となります。
*2 その他の検出器は,特注での対応となります。
GC,GCMS単独の装置としての使用も可能
MDGCとして使用しない場合は,カラムや検出器の接続を変更することでGC,GCMSをそれぞれ単独の装置として使用することができます。
優れたメンテナンス性

スイッチング素子はGCオーブンの手前側上部に配置しました。 カラムの交換や検出器,前処理装置への接続が簡単に行えます。 また,カラムの接続部には耐熱性が高いステンレス製フェルールを採用しているため,従来のベスペルフェルールのような増し締めが不要で,焼き付きも起こりません。
接続しやすく,メンテナンス性も向上しています。