粉博士のやさしい粉講座:初級コース

 

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初級コース:粉の世界へようこそ
9 金属と粉体測定
金属粉末射出成形(MIM)と粒度分布/比表面積/乾式密度
金属粉末射出成形(Metal Injection Molding:MIM)とは、新しい金属の成形法です。プラスチック材料と同じ射出成形が金属で可能であることから、複雑形状・小型・高精度の金属製品を製造することができます。チタンのような難切削材の複雑形状成形も可能です。また、焼結により緻密な金属組織が成形されるので、溶製材に匹敵する高強度が得られます。医療分野、自動車分野、さらに光通信分野においてMIM技術で製造された部品の導入が急速に進んできています。

工程としては、まず金属粉末と有機バインダを混合・混練したものを射出成形します。さらに脱脂(バインダの除去)と焼結の工程を経て製品となります。

成形段階での材料の流動性に対して粒度分布が影響を及ぼします。脱脂工程においては、有機バインダの残留量に対して比表面積が影響を及ぼします。

金属射出成形品の最終的な評価方法はまだ規格化されていませんが、一般的な機械的強度(引っ張り試験)のほかに密度が測定されています。正確には、溶製材に対する成形材の密度の比である「相対密度」を使って評価されます。

密度が高ければ、焼結が十分に進んでいるということであり、強度も高くなります。品質の良いMIM成形品では、相対密度は90数%という高い数字になりますので、高精度密度測定のために乾式密度測定を用いる必要があります。
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