無機系樹脂添加剤分析
RoHS・TSCA規制に対応 無機系樹脂添加剤スクリーニング
樹脂製品に可塑性や難燃性を付与し,機能性を高める目的で添加剤が広く使用されています。添加剤には無機添加剤と有機添加剤があり,有機添加剤にも無機元素を含有する添加剤もあります。
フェノール,イソプロピルリン酸(3:1) は,様々な樹脂製品に広く使用される,有機添加剤にリンを含んでいる添加剤です。米国環境保護庁 (U.S. EPA) の有害物質規制法 (TSCA) において規制されています。
今回は,RoHS指令元素のスクリーニングに使用されるエネルギー分散型蛍光X線分析装置 (EDX) により, 樹脂中のリンのスクリーニング分析事例をご紹介します。
無機系添加剤の分析におけるデータ解析の考え方
樹脂製品に使用される添加剤は,電子機器,食品および医薬品の包装材など多くの製品に利用されており,機能性・加工性・安定性などを付与することによって製品の品質を向上します。
添加剤には有機系添加剤と無機系添加剤があり,無機系添加剤を分析する場合には,元素分析と赤外分光分析などの複数の分析結果から総合的に判断して物質を同定します 。
今回は,FTIRとEDXを用いて得られたデータから樹脂中の無機系添加剤の同定および定量した例をご紹介します。